明 細 書
ヒアルロン酸-メトトレキサート結合体
技術分野
[0001] 本発明はヒアルロン酸ーメトトレキサート結合体、及びその医薬用途に関する。
背景技術
[0002] 変形性関節症(以下、 OAとも称す)は加齢を基盤として発症する、 Vヽゎゆる退行性 疾患の一種である。高齢化社会の現在、患者数は増加の一途を迪つている力 未だ 十分な診断法、治療法は確立されていない。 OAで最初に起こる病態変化は、加齢 によるメカ-カルストレスが弓 Iき金となった関節軟骨の変性と磨耗であると考えられて いる。この変化は極めてゆるやかな速度で進行し徐々に痛みへと進展する。
[0003] 現在の OA薬物治療では、全身療法として、 1)解熱鎮痛薬 (ァセトァミノフェン)、 2) 非ステロイド性抗炎症薬 (以下、 NSAIDsとも称す)、局所療法 (関節内注入)として、 3)ヒアルロン酸 (以下、 HAとも称す)製剤、および 4)ステロイド製剤が使用されてい る。従来、 NSAIDsをはじめとする全身的な薬物療法を行っても関節局所の疼痛や 腫脹が軽快しない場合、抗炎症作用が最も優れているステロイド製剤の関節内注入 が行われてきた。しかし、ステロイド製剤は、関節注入症候群 (ステロイド関節症)や全 身性の副作用など安全性の面で問題がある。そのため、ステロイド製剤に代わる安全 な関節内注入剤として、 HA製剤の有用性が高まりつつある。
[0004] HAは、 N—ァセチルダルコサミンとグルクロン酸との繰り返し単位より構成される生 体内多糖である。 HAは、関節液を構成する主成分として関節液の粘弾性、荷重吸 収作用および潤滑作用の保持に働いており、また軟骨マトリックスにおいては、軟骨 プロテオダリカンと結合してァグリカンと呼ばれる重合体を形成し、水分保持能と粘弹 性の維持に中心的な役割を担っている。
[0005] 分子量約 60万ダルトン以上の HAおよびその架橋物を膝関節内に注入すると OA の疼痛が除去されることから、 HA製剤は OAの治療法の一つとして広く用いられて いる。また、正常関節液中の HAの分子量に近い高分子量タイプの HA製剤(商品名 スべニール (登録商標)、製造販売 中外製薬株式会社)は、日本にお 、て関節リ
ゥマチ(以下、 RAとも称す)に伴う膝の疼痛除去にも適用が認められている。なお、 H Aの分子量は薬効の強さと相関があり、高分子量タイプの HAの方が、低分子量タイ プの HAよりも持続性に優れ、より強 、薬効を示すと言われて!/、る。
[0006] 一般に、 HA製剤は、 OA (または関節リュウマチ(以下、 RAとも称す))の病態で損 なわれた関節液の粘性と弾性を正常に戻すことにより疼痛を除去していると考えられ ている。しかし、外部から加えた HA製剤は関節液中から数日以内には消失してしま うにもかかわらず、効果は長期間持続するため、上記の関節液の粘弾性改善とは異 なる機序で疼痛除去に働 、て 、る可能性も示唆されて 、る。そのような機序の 1つと して、後述の OA滑膜炎に対する抑制効果が挙げられる。
[0007] さて、 OAの痛みや炎症の発症メカニズムについては、未だ不明な点が多いが、最 近では軟骨の変性によって二次的に引き起こされる滑膜炎との関連性が注目されて いる。 OA滑膜炎は関節水症や熱感など疼痛、炎症症状の主たる原因となるのみな らず、タンパク分解酵素、サイト力インやラジカルの産生を介して関節破壊をも促進す るため、 OAの病態を進展させる主要な増悪因子と考えられている。また、 OA滑膜炎 は、 RAで見られるような著しい増殖性変化はないものの、滑膜細胞の増殖、血管新 生と充血、滑膜下の浮腫および線維化など、 RA滑膜炎に共通した面も多く認められ ている。このように、 OAの疼痛や炎症をより効率よく除去し、病態の進展を防ぐという 見地から、 OA滑膜炎の制御は重要である。
[0008] 滑膜に対する HAの作用は未だ十分には解明されていないが、アイソトープを使つ た実験から、 HAは関節腔よりも滑膜に集積し、より長期に存在することが知られてい る。また、滑膜組織を構成する滑膜細胞の表層には、 HAを認識するレセプター〔CD 44や RHAMM (receptor for HA— mediated motility)〕が存在し、滑膜細胞 は表層の CD44を介して、分子量 200万以上の HAをも細胞内に取り込む機構が備 わっていることも報告されている。これらの知見から、 HAの疼痛除去作用の少なくと も一部は、滑膜への作用を介して発現している可能性が示唆されているが、しかしな 力 HA製剤は、 OA滑膜炎で引き起こされる炎症症状そのものを抑制するまでの作 用はなぐ炎症症状の強 ゝ OAや RAに対する効果は決して十分ではな 、。
[0009] 一方、滑膜炎を制御する薬物としては、 RAの治療で用いられる修飾性抗リウマチ
薬 (以下、 DMARDとも称す)と呼ばれる薬物群が良く知られている。その中でも特に メトトレキサート(以下、 MTXとも称す)は、効力が優れていること、作用発現までの時 間が比較的短いこと、などの長所を有する薬剤である。しかし、 MTXは全身投与で のみ使用を認められている(現在、日本において、 RA治療薬として医薬品の承認を 受けているものはカプセル剤のみである。海外では、錠剤と注射剤が承認を受けて いる。)ため、治療目的部位である関節以外の部位で、その作用メカニズムに起因す る重篤な副作用 (肝障害、造血障害、肺障害、消化管障害など)を起こすことが知ら れている。その結果、使用に当たっては十分な副作用のモニタリングと副作用発症時 の対策が不可欠である。こうした副作用の懸念の大きさから、 MTXをはじめとする滑 膜炎抑制薬は、 RAに比べ症状の軽い OAなどの他の関節疾患への適応は認められ ていない。言い換えれば、 MTXの全身性の副作用を軽減する手段、もしくは薬効発 現に必要な部位でのみ MTXの作用を発現できる手段を見出せれば、より安全な RA 治療法を提供するのみならず、広範囲の関節疾患に MTXを用いることが可能となる
[0010] MTXの副作用を軽減し、望ましい薬効のみを引き出す手段として、これまでにも M TXの作用を関節内や滑膜にのみ限局させるための方法力 ^、くつ力試みられている 。例えば、 MTXを単独で局所投与(関節内投与)する方法が報告されているが、関 節内から MTXが速やかに消失してしまうため十分な薬効を発揮できない。また、リポ ゾーム化した MTXを用いることによって、マクロファージによる貪食能を利用して関 節内貯留性を向上させる方法も報告されているが、未だに臨床での有用性は確かめ られていない。このように、関節疾患治療薬としての MTXの副作用を軽減し、期待さ れる薬効のみを引き出すためには、なお技術的な改良が必要である。
[0011] 上述のように、滑膜は HAが集積しやす 、組織である。また、滑膜細胞は CD44な どの HAレセプターを介して HAを細胞内に取り込む機構を備えている。そのため、 H Aは薬物を滑膜に集積させるためのキャリアになりうる可能性が考えられる。これまで に、薬物の生体内キャリアとして、 HAを利用する技術はいくつか報告されている。し かし、 MTXを代表例とする関節疾患治療薬、特に滑膜炎制御に適した薬物のドラッ グデリバリーシステム(以下、 DDSとも称す)創出に関する技術への応用例はほとん
ど知られていない。
[0012] これまでの報告例としては、例えば、 HAを含む多糖体にペプチド鎖を介して薬物 を結合した多糖体 薬物結合体が知られて 、る(特許文献 1:特開平 5— 39306号、 特許文献 2 :国際公開 W094Z19376号など)。これらはいずれも癌組織移行性をう たった抗癌剤の DDS技術に関するものである。
[0013] 特開平 5— 39306号では、抗癌剤としての目的で MTXが用いられている。しかし、 癌組織への移行性と長期体内残留性の無さとを特徴としていることから、抗癌作用を 高めるために MTXの結合率は高く(実施例では 6. 4— 19%)、かつ、 HAの分子量 は低い(実施例では 10万ダルトン)。また、 HAのヒドロキシ基にイソウレァ結合により ペプチド鎖が結合して 、るので、水溶液中での安定性は低 、。
[0014] 一方、 HAと薬物とを結合させた結合体 (コンジュゲート)を関節疾患治療薬に利用 した報告例もある。例えば、国際公開 WO99Z59603号 (特許文献 3)では、ブチレ ンァミン基 (一 C H NH-)およびオタチレンアミン基 (一 C H NH-)などのスぺーサー
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を介して結合した HAと薬物の結合体が開示されて 、る。当該特許文献にお!、て、 当該結合体は、細胞外での薬効を想定して、薬物が結合したままの状態で薬効を発 現するものとして記載されている。実際、当該結合体ではスぺーサーを介しての薬物 と HAとの結合が比較的強固なため、 MTXのように結合体力 遊離しなければ薬効 を発揮できな 、薬物への適応は困難である。
[0015] それにカ卩え、当該特許文献はマトリックスメタ口プロティナーゼ阻害剤(以下、 MMP Iとも称す)を薬物として用いた結合体に向けられており、開示されている実施例も M MPIの結合体に関するもののみである。薬物として MTXを用いた結合体は何ら具体 的に開示されておらず、その医薬としての有用性について何らの記載も含まれてい ない。
[0016] 国際公開 WO02Z44218号 (特許文献 4)では、 13 アミノー 4, 7, 10 トリオキサト リデカニル基に更に特殊な基 (ノルボルネン)を結合させたスぺーサーを用い、ノルボ ルネンと HAのヒドロキシ基との力ルバメート結合の形成により生成した HA 薬物結 合体が開示されている。しかし、当該結合体も特許文献 2と同様に細胞外での薬効を 想定したものと考えられ、薬物が結合したままの状態で薬効を発現する。従って、結
合体力 遊離しなければ薬効を発揮できな 、薬物、例えば MTXへの適応は困難で ある。さらに、特許文献 3は、 MMPIを薬物として用いた結合体に向けられており、薬 物として MTXを用いた結合体につ!ヽては何ら示唆されて!ヽな!、。
[0017] 以上述べた通り、上記の文献には MTXを用いた HA— MTX結合体について何ら 記載されておらず、 HA— MTX結合体を関節疾患治療薬として使用することに関し 何ら記載も示唆もされて 、な 、。
[0018] また、先行技術として知られて 、る HA—薬物結合体の合成方法では、合成過程で
HAの分子量が大きく低下してしま 、、 HAの薬効が損なわれてしまうことを本発明者 らは確認して!/ヽる。従来の HA—薬物結合体の合成方法では一般的な有機合成反応 条件や後処理条件が用いられているが、高分子量の HAと薬物との結合体を調製す るには、更なる改良が必要である。
[0019] このように、医薬品として用いる HA—薬物結合体、特に関節疾患治療に適した高 分子量の HA—薬物結合体、それを用いた製剤、および当該結合体の合成方法はこ れまで知られて 、なかった。
特許文献 1:特開平 5— 39306号
特許文献 2:国際公開 W094Z19376号パンフレット
特許文献 3:国際公開 WO99Z59603号パンフレット
特許文献 4:国際公開 WO02/44218号パンフレット
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0020] 発明が解決しょうとする課題は、関節疾患治療薬として有用な、ヒアルロン酸-メトト レキサート結合体を提供することである。
課題を解決するための手段
[0021] 本発明者らは、ヒアルロン酸のカルボキシル基に、ペプチド鎖を含有するリンカ一を 介してメトトレキサートが結合した、ヒアルロン酸-メトトレキサート結合体力 関節疾患 治療薬として卓効を有することを見出し、本発明を完成した。
[0022] すなわち本発明の一つの側面により、ヒアルロン酸のカルボキシル基に、 1一 8個の アミノ酸力もなるペプチド鎖を含有するリンカ一を介してメトトレキサートが結合した、ヒ
アルロン酸ーメトトレキサート結合体が提供される。本発明の 1つの実施態様において 、当該リンカ一は、 1一 8個のアミノ酸からなるペプチド鎖、および 1一 5個の酸素原子 が挿入されて 、てもよくおよび Zまたはカルボキシル基または C アルコキシカルボ
1-6
-ル基で置換されて 、てもよ 、c アルキレンジァミン鎖を含むものである。
2-20
[0023] 本発明の別の側面により、リンカ一に結合したメトトレキサートが、式 (I)、 (II)、 (III) または (IV) :
[0024] [化 1]
[0025] [化 2]
H
[0027] [化 4]
[0028] [式中、 Rおよび Rはそれぞれ独立に、ヒドロキシ基、アミノ基、 C アルコキシ基、 C
1 2 1-6 アルキルアミノ基、またはジー C アルキルアミノ基であり;
1-6 1-6
Lは、リンカ一の結合位置である。 ]
0
で表される、上記のヒアルロン酸ーメトトレキサート結合体もまた提供される。
[0029] また、本発明の別の側面により、ペプチド鎖を含有するリンカ一および当該リンカ一 に結合したメトトレキサートが、式 (Γ)または (Π,):
[0030] [化 5]
[0031] [ィ匕 6]
H
[式中、 Rおよび Rはそれぞれ独立に、ヒドロキシ基、アミノ基、 C アルコキシ基、 C ァノレキルアミノ基、またはジー C アルキルアミノ基であり;
Lは、式 (X)
[0034] (式中、 Qは結合する NH—と一緒になつて 1一 8個のアミノ酸力 なるペプチド鎖を 形成し、当該ペプチド鎖に含まれるアミノ酸の各残基は、独立に、 C アルキル基、 C
アルキルカルボ-ル基、 C アルコキシカルボ-ル基、ホルミル基、 c アルキルス
1-6 1-6 1-6 ルホニル基、および C ァリールスルホ -ル基力 なる群力 選択される、 1個以上
6-10
の基により置換または保護されていてもよぐ当該ペプチド鎖に含まれる各アミド結合 は、独立に 1個以上の c アルキル基および Zまたは c アルキルカルボニル基で
1-6 1-6
窒素原子上を置換されていてもよぐ当該残基に含まれる各カルボキシル基は、独立 に 1または 2個の C アルキル基で置換されて!、てもよ!/、アミド基に変換されて ヽても
1-6
よく;
R および R はそれぞれ独立に水素原子または C アルキル基であり;
11 12 1-6
Qは 1一 5個の酸素原子が挿入されていてもよくおよび Zまたはカルボキシル基ま
2
たは C アルコキシカルボニル基で置換されて!/、てもよ!/、C アルキレンであり;およ
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び
[HA]はヒアルロン酸との結合位置を表し、当該リンカ一は当該ヒアルロン酸に含ま れるカルボキシル基とアミド結合を形成する。)で表されるリンカ一である。 ] で表される、上記のヒアルロン酸ーメトトレキサート結合体が提供される。
[0035] さらに本発明のその他の側面によれば、上記ヒアルロン酸ーメトトレキサート結合体 を有効成分として含有する医薬組成物、および関節疾患治療薬もまた提供される。
[0036] さらに本発明の別の側面によれば、上記のヒアルロン酸ーメトトレキサート結合体の 製造に利用することができる、式 (Va)または (Vb):
[0037] [化 8]
H
[0039] [式中、 Rおよび Rはそれぞれ独立に、ヒドロキシ基、アミノ基、 C アルコキシ基、 C
1 2 1-6 アルキルアミノ基、またはジー C アルキルアミノ基であり;
1-6 1-6
Lは、式 (Χ' )
1
(Χ ')
[0041] (式中、 Qは結合する ΝΗ—と一緒になつて 1一 8個のアミノ酸力 なるペプチド鎖を
1
形成し、当該ペプチド鎖に含まれるアミノ酸の各残基は、独立に、 C アルキル基、 C
1-6
アルキルカルボニル基、 C アルコキシカルボニル基、ホルミル基、 C アルキルス
1-6 1-6 1-6 ルホニル基、および C ァリールスルホ -ル基力 なる群力 選択される、 1個以上
6-10
の基により置換または保護されていてもよぐ当該ペプチド鎖に含まれる各アミド結合 は、独立に 1個以上の c アルキル基および Ζまたは c アルキルカルボニル基で
1-6 1-6
窒素原子上を置換されていてもよぐ当該残基に含まれる各カルボキシル基は、独立 に 1または 2個の C アルキルで置換されて!、てもよ!/、アミド基に変換されて 、てもよ
1-6
<;
R および R はそれぞれ独立に水素原子または C アルキルであり;
11 12 1-6
Qは 1一 5個の酸素原子が挿入されていてもよくおよび Ζまたはカルボキシル基ま
たは c アルコキシカルボ-ル基で置換されていてもよい c アルキレンである。)で
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ある。 ]
の化合物が提供される。
[0042] さらに本発明の別の側面によれば、上記の式 (Va)または (Vb)の化合物をヒアル口 ン酸と反応させ、当該ヒアルロン酸のカルボキシル基を N—置換アミド基に変換するェ 程を含む、上記のヒアルロン酸ーメトトレキサート結合体の製造方法もまた提供される
[0043] 以下本発明の詳細について説明する。
[0044] 本発明のヒアルロン酸ーメトトレキサート結合体 (HA— MTX結合体)は新規化合物 である。本発明では、ヒアルロン酸 (HA)とメトトレキサー HMTX)とを結合させる手 段として、 HAのカルボキシル基に、ペプチド鎖を含有するリンカ一を介して MTXが 結合した構造を採用したことにより、 HAの疼痛除去作用を保持し、かつ、 MTXの滑 膜炎軽減作用を併せ持つ。即ち、本発明の HA-MTX結合体は、滑膜に集積した 後、滑膜細胞内に取り込まれ、細胞内で MTXの薬効を発現すると考えられる。
[0045] 従って、本発明の HA— MTX結合体を OAもしくは RA患者の膝関節内に投与した 場合、従来の HA製剤同様、 HAの特性に基づく疼痛除去作用を発現する一方で、 滑膜組織に蓄積しながら、徐々に滑膜細胞内に取り込まれ、 MTXを解離すること〖こ より、滑膜炎抑制作用を持続的に発現する。これにより、経口投与に比べ MTXの投 与量を大幅に低減することが可能であり、経口投与で問題となる全身性の副作用の 懸念を払拭できる。また、投与部位において、 HA製剤と MTXの両者は、作用機序 の異なる薬理効果を発現し得るので、両者相俟つた相乗的な薬効が期待できる。
[0046] 即ち、本発明の HA— MTX結合体により、関節注入剤としての HAの側面を持ちな がら、 MTXの滑膜炎抑制作用を投与関節内でのみ安全に発現させることができる、 従来にな!、優れた関節疾患治療薬が提供される。
[0047] 本発明のヒアルロン酸ーメトトレキサート結合体(HA— MTX結合体)は、ヒアルロン 酸のカルボキシル基に、ペプチド鎖を含有するリンカ一を介してメトトレキサートが結 合したものである。
[0048] 本発明にお 、て「ヒアルロン酸 (HA)」とは、特に限定はされな 、が、例えば平均分
子量 5万一 1000万ダルトンを有する、グルクロン酸と N—ァセチルダルコサミンとから 成る二糖の重合体である。ヒアルロン酸の塩には、特に限定はされないが、例えばナ トリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩、亜鉛塩、鉄塩、アンモニゥム塩 、テトラプチルアンモ -ゥム塩などが含まれる。ヒアルロン酸及びその塩、並びにそれ らの混合物の具体例には、例えば、商品名 スべニール (登録商標:製造販売 中外 製薬株式会社);商品名 ァルツ (登録商標:製造 生化学工業株式会社、販売 科 研製薬株式会社);商品名 オペガン (登録商標:製造 生化学工業株式会社、販売 参天製薬株式会社)などが含まれる。本発明にお ヽて「ヒアルロン酸誘導体」とは、 HAから誘導される HA骨格を有する物質を意味する。ヒアルロン酸誘導体としては、 特に限定はされないが、例えば、 HA中の一つ以上のカルボキシル基がエステル化 されて ヽる物質 (例えば、ベンジルエステル化 HA (商品名 Hyaff (登録商標)、 Fidi a Advanced Biopolymers) )、 HAをホルムアルデヒドで架橋しさらに高分子化し た物質(例えば、商品名 Synvisc (登録商標)、 Biomatrix) )、 HA中の一つ以上の ヒドロキシ基がァセチルイ匕されて 、るァセチルイ匕 HA、などを包含する。
[0049] 本発明の HA— MTX結合体は、 HAの疼痛除去作用を損なってはならないため、 HA— MTX結合体として、臨床での疼痛除去作用が確認されて!ヽる HAと同等の分 子量サイズと粘弾性を保持したものであることが好ましい。また、分子量が大きくなる と粘弾性が上がりハンドリングが困難になること、および生体内におけるキャリアとして の HAの効果を考慮すると、具体的には、 HA— MTX結合体としての分子量が 60万 一 600万ダルトンであることが好ましぐ HA— MTX結合体としての分子量が 80万一 600万ダルトンであることがより好ましぐ HA— MTX結合体としての分子量が 100万 一 500万ダルトンであることが特に好ましい。
[0050] ここで、上記した原料 HAの分子量、 HA— MTX結合体の分子量は、極限粘度から 粘度平均分子量を算出する方法で測定したものである。極限粘度([ 7? ])から粘度 平均分子量 (Mw)への換算は、以下の式を用いて算出することができる。
Mw= ( [ r? ]/0. 00036) 1 282
本発明のペプチド鎖を含有するリンカ一におけるペプチド鎖は、アミノ酸により構成 される。当該アミノ酸には、グリシン、ァラニン、セリン、プロリン、ノ《リン、トレオニン、シ
スティン、ロイシン、イソロイシン、ァスパラギン、ァスパラギン酸、リジン、グルタミン、 グルタミン酸、メチォニン、ヒスチジン、フエ-ルァラニン、アルギニン、チロシン、トリプ トフアンなどの天然 α アミノ酸の他に、アルキル側鎖を持つ α アミノ酸 (例えば、ノ ルバリン、ノルロイシン、 t一口イシンなど)、シクロアルキル基で置換されたァラニンや グリシン(例えば、シクロペンチルァラニン、シクロへキシルァラニン、シクロへキシル グリシンなど)、またはァリール基で置換されたァラニンやグリシン (例えば、ピリジルァ ラニン、チェ-ルァラニン、ナフチルァラニン、置換フエ-ルァラニン、フエ-ルグリシ ンなど)などの非天然 α アミノ酸、 βーァラニンなどの β アミノ酸、 γーァミノ酪酸な どの γ アミノ酸、およびタウリンなどのアミノスルホン酸などが含まれる。本発明のリ ンカーペプチドにおけるアミノ酸には、その残基が適切に置換または保護されたもの も含まれる。例えば、当該残基上の官能基は、保護基を用いて保護され得る。この目 的のために使用する保護基は当該技術分野で周知であり、その一部の例は、本明 細書の他の段落に記載される。各置換基および保護基、特に保護基の導入方法は 、当該技術分野にぉ 、て周知のものを用いればょ 、。
[0051] 当該リンカ一はアミノ酸のみにより構成されていてもよぐまたはペプチド鎖の中また は末端にアミノ酸以外の化合物に由来する部分を含んでいてもよい。例えば、アルキ レンジァミン、ォキサアルキレンジァミンのようなジァミノ化合物ゃコハク酸のようなジ カルボン酸ィ匕合物がペプチド鎖の中または末端に結合したものなども当該リンカ一 に含まれる。ペプチド鎖の中または末端にアミノ酸以外の化合物を含む場合で、当 該リンカ一が ΜΤΧのカルボキシル基とヒアルロン酸のカルボキシル基に結合する場 合には、アルキレンジァミン、ォキサアルキレンジァミンのようなジァミノ化合物がぺプ チド鎖の末端に存在することが好ましぐエチレンジァミン、 4, 7, 10 トリオキサ— 1, 13—トリデカンジァミンがペプチド鎖の末端に存在することが特に好ましい。また、ぺ プチド鎖を構成するアミノ酸は特に限定されないが、プロテアーゼに対する親和性の 観点から、 α アミノ酸が好ましぐペプチド鎖を含有するリンカ一の ΜΤΧに結合する 末端は a -アミノ酸であることが好ま U、。
[0052] 当該ペプチド鎖を構成するアミノ酸の数は、特に限定はされないが、典型的には 1 一 8であり、好ましくは 1一 6であり、特に好ましくは 1一 4である。当該ペプチド鎖を構
成するアミノ酸の各残基は、独立に 1個以上の基により適切に置換または保護され得 る。そのような基には、 C アルキル基、 C アルキルカルボニル基、 C アルコキシ力
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ルポ-ル基(例えば、メトキシカルボ-ル基、エトキシカルボ-ル基、(n または i一)プ 口ピルォキシカルボ-ル基、および(n—、 s—、または t一)ブトキシカルボ-ル基)、ホ ルミル基、 C アルキルスルホ -ル基(例えば、メタンスルホ-ル基、エタンスルホ-ル
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基、および(n または i一)プロパンスルホ-ル基)、 C ァリールスルホ -ル基(例え
6-10
ば、ベンゼンスルホ-ル基、 (o—、 m または p—)トルエンスルホ-ル基、および(1 または 2—)ナフタレンスルホニル基)が含まれる力 これらに限定されない。置換また は保護により、例えば当該残基に含まれるカルボキシル基は C アルコキシカルボ-
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ル基に、ヒドロキシ基は C アルコキシ基または C アルキルカルボニルォキシ基に、
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アミノ基は C アルキルアミノ基、ジ C アルキルアミノ基、 C アルキルカルボニルァ
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ミノ基または N— C アルキル C アルキルカルボニルァミノ基にそれぞれ変換され
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ていてもよい。また、当該残基に含まれるカルボキシル基は、 1または 2個の C アル
1-6 キル基で置換されて 、てもよ 、アミド基に変換されて 、てもよ 、。当該残基中にインド 一ル環ゃイミダゾール環のような含窒素複素環が含まれる場合は、その環上の窒素 原子は、各々独立して、 C アルキル基または C アルキルカルボニル基で保護され
1-6 1-6
ていてもよい。当該残基中にグァ -ジノ基が存在する場合には、そこに含まれている 窒素原子も、 C アルキル基または C アルキルカルボニル基で保護され得る。窒素
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原子に対する他の保護基としては、限定されないが、上記したアルコキシカルボニル 基、ホルミル基、 C アルキルスルホ-ル基、 C ァリールスルホ-ル基のような通常
1-6 6-10
用いられるものを選択することもできる。チオール基が当該残基に含まれる場合は、
C アルキル基または C アルキルカルボニル基で保護され得る。また、当該べプチ
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ド鎖に含まれるアミド結合も、 c アルキル基および Zまたは c アルキルカルボニル
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基で置換されていてもよぐ例えば CON (C アルキル)一に変換されていてもよい。
1-6
ペプチド鎖を構成するアミノ酸配列は特に限定されないが、例えば、以下のようなも のが挙げられる。尚、ターゲットとなる生体内プロテアーゼが存在し、その基質認識ァ ミノ酸配列が既知の場合、その認識部位および Zまたは切断部位を含むアミノ酸配 列を用いてもよい。
[0054] アミノ酸 1個力らなるペプチド鎖: Ala、 Arg、 Asn、 Asp、 Cys、 Gln、 Glu、 Gly、 His ゝ lieゝ Leuゝ Lysゝ Metゝ Pheゝ Pro、 Serゝ Thrゝ Trpゝ Tyrゝ Val、など。好ましくは、 P heゝ Tyr, Ile、 Glu。
[0055] アミノ酸 2個からなるペプチド鎖: PhePhe、 PheGly、 PheLeu、 TyrPhe、 TrpPhe 、 PheTrp、 PheTyr、 GlyPhe、 GlyGly、など。好ましくは、 PhePhe、 PheGlyG
[0056] アミノ酸 3個力らなるペプチド鎖: PheGlyGly、 PheLeuGly, PhePheGly, AsnPh ePhe、 GlyPhePhe, LeuPhePhe, LeuAlaLeu、 AlaValAla, GlyAlaPhe, GlyP heAla, GlylleAla, GlyllePhe, GlyLeuAla, GlyValAla, GlyValPhe, GlyGly Gly、など。好ましくは、 AsnPhePhe。
[0057] アミノ酸 4個力らなるペプチド鎖: GlyPheLeuGly、 GlyPhePheLeu, GlyPhePhe Ala、 GlyPheTyrAla, GlyPheGlyPheゝ GlyPheGlyGly, GlyGlyPheGly, GlyG lyPheTyr, GlyGlyGlyGly, LeuAlaLeuAla, AlaLeuAlaLeu, AlaGlyValPheゝ GluAsnPhePhe,など。好ましくは、 GlyPheLeuGly0
[0058] 本発明におけるリンカ一は、例えば上記式 (X)で示される構造を有していてもよぐ その場合 Qは結合する NH—と一緒になつて上述したような 1一 8個のアミノ酸から
1
なるペプチド鎖を形成する。また、 Qは 1一 5個の酸素原子が挿入される力 もしくは
2
カルボキシル基または C アルコキシカルボ-ル基で置換されていてもよい C アル
1-6 2-20 キレンである。 Qの具体例としては、エタンー 1, 2 ジィル基、プロパン 1, 3 ジィル
2
基、ブタン 1, 4 ジィル基、ペンタン 1, 5 ジィル基、へキサン 1, 6 ジィル基、 ヘプタン 1, 7 ジィル基、オクタン 1, 8 ジィル基、ノナン 1, 9 ジィル基、デカン -1, 10 ジィル基、 2 メチルプロパン 1, 3 ジィル基、 2 メチルブタン 1, 4ージィ ル基、 3 メチルブタン 1, 4 ジィル基、 3—メチルペンタン 1, 5 ジィル基、 3—ェチ ルペンタン 1, 5 ジィル基、 2—メチルへキサン 1, 6 ジィル基、 3—メチルへキサン -1, 6 ジィル基、 4 メチルヘプタン 1, 7 ジィル基、 3 ォキサペンタン 1, 5—ジ ィル基、 3—ォキサへキサン 1, 6 ジィル基、 4ーォキサへキサン 1, 6 ジィル基、 3 ォキサヘプタン—1, 7 ジィル基、 4 ォキサヘプタン 1, 7 ジィル基、 4ーォキサォ クタンー 1, 8 ジィル基、 3, 6—ジォキサオクタン 1, 8 ジィル基、 3, 6—ジォキサノ ナン 1, 9 ジィル基、 3, 6—ジォキサー 4ーメチルノナン 1, 9 ジィル基、 4, 7—ジォ
キサデカン— 1, 10—ジィル基、 4, 9—ジォキサドデカン 1, 12 ジィル基、 4, 7, 10 —トリオキサトリデカン 1, 13 ジィル基などが挙げられ、好ましくは、エタンー 1, 2—ジ ィル基、ペンタン 1, 5 ジィル基、 3 ォキサペンタン—1, 5 ジィル基、 3, 6 ジォキ サオクタン 1, 8 ジィル基、 4, 7—ジォキサデカン 1, 10 ジィル基、 4, 9 ジォキ サドデカン— 1, 12 ジィル基、 4, 7, 10—トリオキサトリデカン 1, 13 ジィル基など が挙げられる。
[0059] 本発明の HA— MTX結合体は、 HAのカルボキシル基に、ペプチド鎖を含有するリ ンカーを介して MTXが結合するものであればどのような結合様式をとつて 、てもよ ヽ 。即ち、ペプチド鎖を含有するリンカ一は、
1) MTXの α位のカルボキシル基;
2) ΜΤΧの γ位のカルボキシル基;および
3) ΜΤΧのァミノ基と結合しうるものであり、さらにこれらの結合様式が複数混在 (例え ば、 ΜΤΧの α位のカルボキシル基で結合した結合体と、 ΜΤΧの γ位のカルボキシ ル基で結合した結合体が混在)していてもよい。し力しながら、プロテアーゼに対する 親和性と合成上の観点から、ペプチド鎖を含有するリンカ一は ΜΤΧのひ位のカルボ キシル基及び Ζまたは Ί位のカルボキシル基と結合して 、ることが好ましぐ当該リン カーは ΜΤΧの a位のカルボキシル基と結合して 、ることがより好まし!/、。
[0060] 本発明の HA— MTX結合体において、ペプチド鎖を含有するリンカ一およびその 結合様式のうち特に好ましいものは、ペプチド鎖を含有するリンカ一が α アミノ酸か らなるペプチド鎖の末端にジァミノ化合物が存在するものであり、そのペプチド鎖の Ν 末端が ΜΤΧの α位のカルボキシル基に酸アミド結合によって結合し、そのペプチド 鎖の C末端がジァミノ化合物を介して ΗΑのカルボキシル基と酸アミド結合によって結 合しているものである。
[0061] 本発明のヒアルロン酸ーメトトレキサート結合体におけるメトトレキサート(ΜΤΧ)部分 は、リンカ一による修飾以外に、公知の方法によりプロドラッグィ匕されていてもよい。
[0062] 本明細書において C アルキル基は、炭素数 1
1-6 一 6の直鎖または分枝鎖状のアル キル基を意味し、例えば、メチル基、ェチル基、 η プロピル基、 i プロピル基、 n—ブ チル基、 s -ブチル基、 i ブチル基、 t ブチル基、 n -ペンチル基、 3 -メチルブチル
基、 2—メチルブチル基、 1 メチルブチル基、 1 ェチルプロピル基、及び n—へキシ ル基等を含む。
[0063] 本明細書において C アルキルカルボニルは、炭素数 1
1-6 一 6の直鎖または分枝鎖 状のアルキルカルボ二ル基を意味し、例えば、ァセチル基、プロピオ-ル基、 2—メチ ルプロピオ-ル基、 2, 2—ジメチルプロピオ-ル基などの既に定義したアルキル基を アルキル部分として有するものが含まれる。
[0064] 本明細書において C アルコキシは、炭素数 1一 6の直鎖または分枝鎖状のアルコ
1-6
キシ基を意味し、例えばメトキシ基、エトキシ基、 n プロポキシ基などの既に定義した アルキル基をアルキル部分として有するものが含まれる。
[0065] 本明細書において C アルキルアミノは、炭素数 1
1-6 一 6の直鎖または分枝鎖状のァ ルキルアミノ基を意味し、例えばメチルァミノ基、ェチルァミノ基、 n プロピルアミノ基 などの既に定義したアルキル基をアルキル部分として有するものが含まれる。
[0066] 本明細書においてジ C アルキルアミノは、炭素数 1
1- 6 一 6の直鎖または分枝鎖状の ジアルキルアミノ基を意味し、例えばジメチルァミノ基、ェチルメチルァミノ基、ジェチ ルァミノ基、ェチル n プロピルアミノ基などの、同一または異なってもよい既に定義し たアルキル基をアルキル部分として有するものが含まれる。
[0067] 本明細書においてジ C アルキレンは、炭素数 2— 20の直鎖または分枝鎖状のァ
2- 20
ルキレン基を意味し、例えばエチレン基、プロピレン基、ブチレン基、オタチレン基、 デカレン基などが含まれる。
[0068] 本明細書において C アルコキシカルボ-ル基は、炭素数 1一 6の直鎖または分枝
1-6
鎖状のアルコキシカルボ-ル基を意味し、例えばメトキシカルボ-ル基、エトキシカル ボニル基、 n プロポキシカルボ-ル基などの既に定義したアルキル基をアルキル部 分として有するものが含まれる。
[0069] 本明細書において C アルキルスルホ -ル基は、炭素数 1
1-6 一 6の直鎖または分枝鎖 状のアルキルスルホ -ル基を意味し、例えばメタンスルホ-ル基、エタンスルホ-ル 基、 n プロパンスルホ-ル基などの既に定義したアルキル基をアルキル部分として 有するものが含まれる。
[0070] 本明細書におけるァシル化には、 C アルキルカルボニル化;およびべンゾィルイ匕
などが含まれ、当該ベンゾィル基は C アルキル、ハロゲン原子、 C アルコキシなど
1-6 1-6
で置換されていてもよい。
[0071] 本発明の HA— MTX結合体における MTXの結合率は、薬効を発揮し副作用の懸 念が無い範囲であることが好ましい。本明細書における MTXの結合率は、以下の式
[0072] [化 11]
(分子中に結合する MTX部分の数)
(MTXの結合率(%) )= x l 0°
(分子中のグルクロン酸部分の数)
[0073] により算出される。 MTXの結合率は、特に限定はされないが、薬効発現の観点から 0. 5%以上が好ましぐ 1. 0%以上がより好ましい。一方で、 MTXの作用を投与部 分に限局させ、 MTXの有する全身性の副作用を低減するためには、結合率は 10% より小さいことが好ましい。また、本発明の HA-MTX結合体は、分子量が大きぐか つ、 MTXの結合率が高 、と不溶ィ匕を起こし合成上の不都合が生じることを考慮する と、 MTXの結合率は 0. 5%以上かつ 4. 5%より小さいことが好ましぐ 1. 0%以上か つ 4. 5%より小さいことが特に好ましい。
[0074] 本発明の HA— MTX結合体は、塩として存在することもできる力 その用途を考慮 すれば薬学上許容可能な塩であることが好ましい。例えば、ナトリウム塩、カリウム塩 、カルシウム塩、アルミニウム塩、亜鉛塩、鉄塩、アンモ-ゥム塩、テトラプチルアンモ -ゥム塩などが挙げられる。
[0075] 本発明の HA— MTX結合体の合成にあたっては、 HA、ペプチド鎖を含有するリン カー、 MTXを適当な順番で結合させることによって得ることができる。例えば、 HA- ペプチド鎖を含有するリンカ一を構築した後に MTXを導入するルートや、 MTX—ぺ プチド鎖を含有するリンカ一を構築した後 HAに導入するルートが挙げられる。この各 結合反応は、通常の酸アミド結合反応に用いられる溶媒と縮合剤と必要に応じて反 応促進性の添加剤を用いて、 - 20°C— 40°Cの温度で、数分一数日間反応させるこ とで行える。溶媒としては、例えば、水、 N, N—ジメチルホルムアミド、 N, N—ジメチル ァセタミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジォキサン、メタノール、エタノー
ル、ジクロロメタン、クロ口ホルムなど、および、それらの混液が挙げられる。縮合剤と しては、例えば、 1—ェチルー 3— (3—ジメチルァミノプロピル)カルボジイミド、ジシクロ へキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミドなどのカルボジイミド化合物や 、ベンゾトリァゾールー 1ーィルーォキシ—トリス(ジメチルァミノ)ホスフォ-ゥムへキサフ ルォロホスフェート、 O— (7—ァザべンゾトリァゾールー 1ーィルー)— 1, 1, 3, 3—テトラメ チルゥ口-ゥムへキサフルォロホスフェート、 1 エトキシカルボ-ルー 2—エトキシー 1, 2—ジヒドロキノリンなどが挙げられる。反応促進性の添加剤としては、例えば、 N—ヒド ロキシスクシンイミド、 N—ヒドロキシー 5—ノルボルネンー 2, 3 カルボキシミド、 1ーヒドロ キシベンゾトリァゾール、 1—ヒドロキシー 7—ァザべンゾトリァゾール、 3, 4—ジヒドロ一 3 —ヒドロキシー 4 ォキソ—1, 2, 3—べンゾトリァゾール、などの活性エステル剤や、トリ ェチルァミン、 N メチルモルホリン、 N, N—ジイソプロピルェチルァミン、トリス [2— (2 ーメトキシエトキシ)ェチル]ァミンなどの pH調整剤が挙げられる。反応の際、アミノ酸 側鎖等の官能基、例えばヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基等は、必要に応じて 通常の有機合成において汎用される保護基を用いることができる。
[0076] ここで、 HA分子量の低下を防ぐために、コンジュゲート化反応の制御のしゃすさの 観点から MTX ペプチド鎖を含有するリンカ一を構築した後 HAに導入するルートが 好ましい。溶媒は水、 N, N—ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、エタノール、お よび、それらの混液が好ましぐ水とテトラヒドロフランの混液が最も好ましぐその混合 比率は 1 : 1が最も好ましい。縮合剤は水溶性のものが好ましぐ 1-ェチルー3— (3-ジ メチルァミノプロピル)カルボジイミドが最も好ましく、その添力卩量は HA中のカルボキ シル基に対して 0. 1当量が最も好ましい。反応促進性添加剤は、活性エステル剤と しては 3, 4—ジヒドロ— 3—ヒドロキシー 4 ォキソ—1, 2, 3—べンゾトリアゾールが最も好 ましぐその添力卩量は HA中のカルボキシル基に対して 0. 1当量が最も好ましい。 pH 調整剤としてはトリス [2— (2—メトキシエトキシ)ェチル]ァミンが最も好ましぐ反応時 p Hが 6— 7であることが最も好ましい。また、反応温度は、 10°C— 30°Cが好ましぐ 0 °C一 15°Cが最も好ましい。反応時間は、 1時間一 48時間が好ましぐ 12時間一 24 時間が最も好ましい。
[0077] 本発明において「関節疾患」とは、具体的には、関節軟骨欠損、変形性関節症 (明
らかな原因のない 1次性と原因疾患が認められる 2次性を含む)、肩関節周囲炎、関 節リウマチ、反応性関節炎、ウィルス性関節炎、ィヒ膿性関節炎、結核性関節炎、神 経性関節症などの疾患を指し、さらに、これら疾患における関節痛 (例えば、関節リウ マチにおける膝関節痛など)をも包含する。また、「関節疾患治療薬」とは、前記関節 疾患の治療に用いられる薬剤だけでなぐ予防に用いられる薬剤、病態の進展抑制 (悪化の防止や現状維持)等のために用いられる薬剤をも包含する。
[0078] 本発明の HA— MTX結合体は、その有効量に、適宜、製薬上許容しうる担体、賦 型剤、崩壊剤、滑沢剤、結合剤、香料、着色剤等を加えて医薬組成物として用いるこ とができる。本発明の HA - MTX結合体を有効成分とする医薬組成物は、関節疾患 治療薬として用いられることが好ましぐその中でも関節局所投与製剤として用いられ ることが特に好ましい。
[0079] 本発明の HA— MTX結合体を関節疾患治療薬として製剤化するに際しては、特に 限定されないが、例えば、生理食塩水やリン酸生理食塩水等に所望の濃度に溶解さ せ、注射用製剤として製剤化することができる。この際、必要に応じて、酸又は塩基を カロえることにより、溶液を所望の pHに調整してもよい。また、ナトリウム塩、カリウム塩 等の 1価の金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、マンガン塩等の 2価の金属塩等 の無機塩等を加えることにより、溶液を所望の塩濃度に調整してもよい。更に、所望 に応じて、安定化剤等が加えられていてもよい。このようにして調製された、本発明の HA— MTX結合体を溶解させた溶液を、デイスポーザブル注射筒等の注射器に予め 充填させた形で流通させてもょヽ。本発明の HA— MTX結合体を有効成分とする関 節疾患治療薬として投与するに際しては、本発明の HA— MTX結合体が 0. 01%— 10%w/vの溶液濃度、好ましくは 0. 1%— 2. 0%w/vの溶液濃度、特に好ましくは 0 . 5%— 1. 5%w/vの溶液濃度のものを、 1回あたり 1一 3mLを患者に投与すればよ い。但し、この投与量は、医師の指示、対象となる患者、又は疾患の種類やその重篤 度、或いは HA - MTX結合体の分子量等により、それぞれ最適な投与量に適宜増 減してちょい。
[0080] 本発明の HA— MTX結合体は、以下の実施例において説明するとおり、膝関節に 病態が発症する関節炎モデルに関節内投与すると、 HAには見られない滑膜炎の軽
減作用を発現する。さらに本願発明者らは、この滑膜炎症の軽減作用は、低分子量 ( 分子量 30万ダルトン)の HA— MTX結合体と比して、 60万ダルトン以上、特に分子 量 80万ダルトン以上の HA— MTX結合体に極めて高い効果が確認されることを見出 した。
図面の簡単な説明
[0081] [図 1]図 1は、各被検物質および対照(分子量 190万のヒアルロン酸および分子量 80 万のヒアルロン酸)の、粘弾性を測定した結果を示す。
[図 2]図 2は、各被検物質投与群および対照群 (HAおよび vehicle)における、 mBS
Aを膝関節内に投与直後力ゝらの膝関節腫脹の経時的推移を示す。
[図 3]図 3は、図 2の各被検物質投与群および対照群のグラフについての AUCを示 す。
[図 4]図 4は、実施例 1投与群および対照群 (HAおよび Saline)における、コラーゲン 関節炎を誘導した直後からの膝関節幅の経時的推移を示す。左図は投与部位の右 膝関節の経時的推移を示し、右図は非投与部位の左膝関節の経時的推移を示す。 グラフは平均士標準誤差で示す。
[図 5]図 5は、実施例 1投与群および対照群 (HAおよび Saline)における、コラゲナ ーゼ OAモデルの関節炎を、誘導直後から 20日後までの膝関節腫脹の経時的推移 として示す。グラフは平均士標準誤差で示す。
[図 6]図 6は、実施例 2— 2投与群および生理食塩水群における、コラゲナーゼ OAモ デルの下腿骨内顆部の軟骨変性の程度を示す。グラフは平均士標準誤差で示す。 発明を実施するための最良の形態
[0082] 本発明を以下の実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施 例に限定されるものではない。
実施例
[0083] 〔実施例 1 1〕
2- [N- [N- [N- [4- [ [ ( 2 , 4—ジァミノ— 6—プテリジ -ル)メチル]メチルァミノ]ベン ゾィル]— — (O 5—メチルグルタミル) ]フエ-ルァラ -ル]フエ-ルァラ -ルァミノ]ェ チルァミン: MTX— a PhePhe— NH— C H NH (化合物 1)の製造
(a) Cbz-Phe-NH-C H NH— Boc (ィ匕合物 la)の製造
2 4
N カルボベンゾキシ - L-フエ-ルァラニン(Cbz— Phe:7.16g、 25.4mmol)と N t ブトキシカルボ-ルーエチレンジァミン塩酸塩(5.00g、 25.4mmol)と 1ーヒドロ キシベンゾトリアゾール水和物(HOBT: 4.28g、 28. Ommol)と N メチルモルホリ ン(NMM:3.07mL、 28. Ommol)をジメチルホルムアミド(DMF) lOOmLに溶解 し、氷冷撹拌下 1ーェチルー 3— (3—ジメチルァミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (ED C:5.36g、 28. Ommol)を加え、室温で 1日間撹拌した。反応液に 10%クェン酸水 溶液を加え、析出した固体をクロ口ホルムと少量のメタノールに溶かし、飽和重曹水、 飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮して得られた残渣をシリ 力ゲルカラムクロマトグラフィ (溶出溶媒 クロ口ホルム:メタノール = 95: 5)で精製し、 白色固体の標題ィ匕合物 9.69gを得た。
[0084] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 1.37(9Η、 s)、 2.69—3.19(6Η、 m)、
6
4. 12-4.22(lH、m)、4.93(2Η、 dd、 J=12.9Hz、J=15.1Ηζ)、6.75(1H、 br. t)、 7.22-7.33(10H、 m)、 7.48(1H、 d、J = 8.6Hz)、 8.05(1H、 br. t) LC/MS:441.9(M + H+)464.1(M + Na+)
(b) Cbz-PhePhe-NH-C H—NH—Boc (ィ匕合物 lb)の製造
2 4
化合物 la(9.69g、 21.9mmol)をメタノール 200mLに溶解し、 10%パラジウム 炭素 500mgを加え、水素雰囲気下室温で 1日撹拌した。反応混合物より触媒をろ別 後、減圧濃縮した。この残 と Cbz— Phe(6.92g、 23. lmmol)と HOBT(3.71g、 24.2mmol)と NMM(2.66mL、 24.2mmol)をジメチルホルムアミド(DMF) 50 mLに溶解し、氷冷撹拌下 EDC(4.64g、 24.2mmol)をカ卩え、室温で 1日間撹拌し た。反応液に水を加え、 10%クェン酸水溶液、飽和重曹水、水で洗浄し乾燥した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ (溶出溶媒 クロ口ホルム:メタノール = 90: 10)で精製し、白色固体の標題ィ匕合物 12.8gを得た。
[0085] NMR(270MHz、 DMSO— d ): δ 1.37(9H、 s)、 2.62—3.18(8Η、 m)、
6
4. 18-4.29(1Η、 m)、 4.40—4.51(1Η、 m)、 4.93(2Η、 s)、 6.72(1Η、 br. t )、 7.10-7.32(15H、 m)、 7.46(1H、 d、J=8.6Hz)、 7.97(1H、 br. t)、 8.1 1(1Hゝ d、J = 7.9Hz)
LC/MS:588.8(M + H+)611. 1(M + Na+)
(c) Cbz-Glu (OMe) PhePhe— NH—C H NH—Boc (ィ匕合物 lc)の製造
2 4
ィ匕合物 lb (11. lg、 18. 9mg)をメタノール 800mLと DMF50mLと THF500mL に溶解し、 10%パラジウム炭素 1.00gを加え、水素雰囲気下室温で 1日撹拌した。 反応混合物より触媒をろ別後、減圧濃縮した。この残渣と N カルボベンゾキシ L グルタミン酸 γ メチルエステル(Cbz— Glu(OMe) :5. 58g、 18. 9mmol)と HOB T(3. 18g、 20.8mmol)と NMM(2. 29mL、 20.8mmol)を DMFlOOmLに溶解 し、氷冷撹拌下 EDC(3. 99g、 20.8mmol)をカ卩え、室温で 2日間撹拌した。氷冷撹 拌下反応液に 10%クェン酸を加え生じた沈殿を、 5%重曹水、水で洗浄後、シリカゲ ルカラムクロマトグラフィ (溶出溶媒 ジクロロメタン:メタノール =10: 1)で精製し、メタ ノールを加え沈殿を生じさせ白色粉末の標題化合物 11. lgを得た。
NMR(270MHz、 DMSO— d ): δ 1. 36(9H、 s)、 1. 64—1.80(2H、 m)、
6
2. 17-2. 23(2H、 m)、 2. 76—3. 12(8H、 m)、 3. 56(3H、 s)、 3. 93—4.03(1 H、 m)、 4.40-4. 58(2H、 m)、 5.00(2H、 s)、 6.68(1H、 br. t)、 7. 18—7.44 (16H、 m)、 7.84-7. 90(2H、 m)、 8. 19(1H、 d、J = 7. 7Hz)
LC/MS:732.4(M+H+)、 754.4(M+Na+)
(d) MTX— a PhePhe— NH—C H NH—Boc (ィ匕合物 Id)の製造
2 4
化合物 lc(348mg、 0.476mmol)をメタノール 10mLとテトラヒドロフラン 10mLに 懸濁し、 10%パラジウム炭素 33mgをカ卩え、水素雰囲気下室温で 1. 5時間撹拌した 。反応混合物より触媒をろ別後、減圧濃縮した。この残渣と 4 [N— (2, 4—ジアミノー 6—プテリジ -ルメチル) N—メチルァミノ]安息香酸: 197mg、 0. 547mmol)と HO BT(76mg、 0.499mmol)を N メチルピロリドン(NMP)4mLに溶解し、氷冷撹拌 下 N—メチルモルホリン(NMM、 55;zL、 0.499mmol)と EDC (105mgゝ 0. 547m mol)を加え、室温で 4日間撹拌した。反応液に 5%重曹水をカ卩ぇ生じた沈殿をシリカ ゲルカラムクロマトグラフィ (溶出溶媒 ジクロロメタン:メタノール =10:1)、続いて、ァ ミンシリカゲル(NH— DM1020、 100— 200mesh、富士シリシァ化学株式会社製)力 ラムクロマトグラフィ (溶出溶媒 ジクロロメタン:メタノール =10:1)で精製し、黄色粉 末の標題ィ匕合物 362mgを得た。
[0087] Ή-NMR (270MHz, DMSO— d ): 61. 35(9H、 s)、 1. 78—1. 94(2H、 m)、
6
2. 23 (2H、 m)、 2.69—3. 10 (8H、 m)、 3. 22 (3H、 s)、 3. 55 (3H、 s)、 4. 27— 4. 52 (3H、 m)、 4. 79 (2H、 s)、 6.63 (2H、 br. s)、 6. 70 (1H、 br. t)、 6.82 (2 H、 d、 J=8. 9Hz)、 7.06-7. 25 (10H、 m)、 7.46 (1H、 br. s)、 7.66—7.88 (5 H、 m)、 8.06-8. 17(2H、 m)、 8. 56(1H、 s)
LC/MS:905. 5(M+H+)
(e) MTX— a—PhePhe— NH— C H NH (化合物 1)の製造
2 4 2
ィ匕合物 ld(360mg、 0. 398mmol)に、氷冷下、トリフルォロ酢酸 5mLを加え 1時 間撹拌した。反応液を減圧濃縮後、残渣をァミンシリカゲルカラムクロマトグラフィ (溶 出溶媒 ジクロロメタン:メタノール =100: 10、 2回)で精製し、黄色粉末の標題化合 物 275mgを得た。
[0088] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 1.80—1. 96(2Η、 m)、 2. 20—2. 28(2
6
Η、 m)、 2.45(2Η、 t、J = 6. 6Hz), 2. 70—3. 10(6Η、 m)、 3. 22(3Η、 s)、 3. 5 5(3Η、 s)、 4. 26-4. 52(3Η、 m)、 4. 79(2Η、 s)、 6.61(2Η、 br. s)、 6.82(2 Η、 d、J=8. 7Ηζ)、 7.06-7. 21(10Η、 m)、 7.46(1Η、 br. s)、 7.65—7. 73(3 Η、 m)、 7.85(1Η、 d、J = 8. 1Ηζ)、 8.08—8. 16(2Η、 m)、 8. 56(1Η、 s)
LC/MS:805. 3(Μ+Η+)
〔実施例 1 2〕
4, 7, 10—トリオキサ— 13— [Ν— [Ν— [Ν— [4— [[(2, 4—ジァミノ— 6—プテリジ-ル) メチル]メチルァミノ]ベンゾィル] -a- (O 5—メチルグルタミル) ]フエ-ルァラ -ル]フ ェ-ルァラ -ルァミノ]トリデ力-ルァミン: MTX—a—PhePhe— NH— C H O— NH
10 20 3 2
(化合物 2)の製造
(a) Cbz-Phe-NH-C H O— NH— Boc (化合物 2a)の製造
10 20 3
N カルボベンゾキシ - L-フエ-ルァラニン(Cbz— Phe:852mg、 2.85mmol)と N —t—ブトキシカルボ-ルー 4, 7, 10 トリオキサ—1, 13 トリデカンジァミン(760mg、 2. 37mmol)と 1ーヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBT:363mg、 2. 37mm ol)をジメチルホルムアミド(DMF) 6mLに溶解し、氷冷撹拌下 1ーェチルー 3— (3—ジ メチルァミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC:546mg、 2.85mmol)をカ卩え、室
温で 2日間撹拌した。反応液に酢酸ェチルをカ卩え、 10%クェン酸水溶液、 5%重曹 水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮して得られた残渣を シリカゲルカラムクロマトグラフィ (溶出溶媒 ジクロロメタン:メタノール = 100: 3)で精 製し、油状の標題化合物 1.35gを得た。
[0089] 'H-NMR (270MHz, CDC1 ): δ 1.43(9H、 s)、 1.56—1.74(4Η、 m)、 3.0
3
6(2Η、 d、J = 6.8Ηζ)、 3.17—3.58(16Η、 m)、 4.30—4.39(1Η、 m)、 4.98 ( 1Η、 br)、 5.08(2Η、 s)、 5.50(1Η、 br)、 6.40(1Η、 br)、 7.16—7.32(10Η、 m)
LC/MS:624.3(M + Na+)
(b) Cbz-PhePhe-NH-C H O—NH - Boc (化合物 2b)の製造
10 20 3
化合物 2a (1.35g、 2.24mmol)をメタノール 12mLに溶解し、 10%パラジウム炭 素 200mgを加え、水素雰囲気下室温で 4時間撹拌した。反応混合物より触媒をろ別 後、減圧濃縮した。この残渣と Cbz— Phe(l.07g、 3.57mmol)と HOBT(514mg、 3.36mmol)を DMFlOmLに溶解し、氷冷撹拌下 EDC(688mg、 3.59mmol)を 加え、室温で 2日間撹拌した。反応液に酢酸ェチルをカ卩え、 10%クェン酸水溶液、 5 %重曹水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮して得られた 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ (溶出溶媒 ジクロロメタン:メタノール =100: 3)で精製した。 n—へキサンを加えると白色沈殿物を生じ、ろ取して標題ィ匕合物 1.5 6gを得た。
[0090] 'H-NMR (270MHz, CDC1 ): δ 1.43(9H、 s)、 1.60—1.78(4Η、 m)、 2.9
3
6-3.60(20Η、 m)、 4.42—4.59(2Η、 m)、 4.96—5.07(3Η、 m)、 5.41 (1Η 、 br. d)、 6.39 (1H、 br)、 6.73 (1H、 br. d)、 7.08—7.31 (15H、 m)
LC/MS:771.3(M + Na+)
(c) Cbz-Glu (OMe) PhePhe-NH-C H O—NH— Boc (化合物 2c)の製造
10 20 3
ィ匕合物 2b(500mg、 0.668mmol)をメタノール 10mLに溶解し、 10%パラジウム 炭素 150mgを加え、水素雰囲気下室温で 1日撹拌した。反応混合物より触媒をろ別 後、減圧濃縮した。この残渣と N カルボベンゾキシ L—グルタミン酸 γ—メチルェ ステル(Cbz— Glu(OMe) :217mg、 0.734mmol)と HOBT(102mg、 0.668mm
ol)を DMF5mLに溶解し、氷冷撹拌下 EDC(141mg、 0. 734mmol)を加え、室温 で 16時間撹拌した。反応液に酢酸ェチルを加え、 10%クェン酸水溶液、 5%重曹水 、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮して得られた残渣をシ リカゲルカラムクロマトグラフィ (溶出溶媒 ジクロロメタン:メタノール = 100: 5)で精製 した。 n—へキサンを加えると白色沈殿物を生じ、ろ取して標題ィ匕合物 529mgを得た
[0091] 'H-NMR (270MHZ, DMSO— d ) : δ 1. 36 (9H、 s)、 1. 50—1. 85 (6H、 m)、
6
2. 20(2H、 t、J = 7. 9Hz)、 2. 70—3. 10(8H、 m)、 3. 25—3.48(12H、 m)、 3. 56(3H、 s)、 3. 93-4.02(1H、 m)、 4. 20—4.60(2H、 m)、 5.00(2H、 s)、 6. 77(1H、 br. t)、 7. 10—7.45(16H、 m)、 7.82(1H、 br. t、J = 6. lHz)、 7. 91( 1H、 d、J = 7. 9Hz)、 8. 22(1H、 d、J = 7. 9Hz)
LC/MS:914. 3(M + Na+)
(d) MTX- a -PhePhe-NH-C H O— NH— Boc (化合物 2d)の製造
10 20 3
ィ匕合物 2c(514mg、 0. 576mmol)をメタノール 30mLに懸濁し、 10%パラジウム 炭素 lOOmgを加え、水素雰囲気下室温で 1. 5時間撹拌した。反応混合物より触媒 をろ別後、減圧濃縮した。この残渣と 4 [N— (2, 4—ジアミノー 6—プテリジニルメチル) — N—メチルァミノ]安息香酸: 281mg、 0.864mmol)と HOBT(132mg、 0.864m mol)を DMF5mLに溶解し、氷冷撹拌下 EDC(166mg、 0.864mmol)を加え、室 温で 2日間撹拌した。反応液に 5%重曹水を加え生じた沈殿をァミンシリカゲル (NH DM1020、 100— 200mesh、富士シリシァ化学株式会社製)カラムクロマトグラフィ (溶出溶媒 1回目、ジクロロメタン:メタノール =100: 7、 2回目、クロ口ホルム:メタノ ール =100:4)で精製し、黄色粉末の標題化合物 415mgを得た。
[0092] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 1. 36(9Η、 s)、 1.48—1.61(4Η、 m)、
6
1. 81-1. 92(2Η、 m)、 2. 24(2Η、 t、J = 7. 9Ηζ)、 2. 70—3. 10(8Η、 m)、 3. 2 2(3Η、 s)、 3. 25-3.47(12Η、 m)、 3. 54(3Η、 s)、 4. 25—4. 50(3Η、 m)、 4. 79(2Η、 s)、 6. 61(2Η、 br. s)、 6. 76—6.83(3Η、 m)、 7.06—7. 24(10Η、 m) 、 7.45(1Η、 br. s)、 7.67—7. 80(4Η、 m)、 7.86(1Η、 d、J = 8. 1Ηζ)、 8.09 ( 1Η、 d、J = 7.4Ηζ)、 8. 15(1Η、 d、J = 8. 1Ηζ)、 8. 56(1Η、 s)
LC/MS:1087. 5(M + Na+)
(e)MTX— α—PhePhe— NH— C H O— NH (化合物 2)の製造
10 20 3 2
ィ匕合物 2d(413mg、 0. 388mmol)に、水冷下、トリフノレ才ロ醉酸 3mLをカロえ 40分 間撹拌した。反応液を減圧濃縮後、残渣をァミンシリカゲルカラムクロマトグラフィ (溶 出溶媒 ジクロロメタン:メタノール =100: 7、 2回)で精製し、黄色粉末の標題化合物 344mgを得た。
[0093] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 1.49—1. 95(4Η、 m)、 1. 81— 1. 92(2
6
Η、 m)、 2. 24(2Η、 t、J = 7. 9Ηζ)、 2. 70—3. 10(8Η、 m)、 3. 22(3Η、 s)、 3. 2 5-3.47(12Η、 m)、 3. 54(3Η、 s)、 4. 25—4. 50(3Η、 m)、 4. 79(2Η、 s)、 6. 61(2Η、 br. s)、 6. 76—6.83(3Η、 m)、 7.06—7. 24(1 OH, m)、 7.45(1H、 br . s)、 7. 83(1H、 br. t、J = 5.8Hz)
、 8.01(1H、 d、J = 7. 9Hz)、 8.09(1H、 d、J = 7. lHz)、 8. 15(1H、 d、J = 7.8 Hz)、 8. 56(1H、 s)
LC/MS:965. 5(M+H+)
〔実施例 1—3〕
MTX- a -PhePhe-NH-C H O -NH (化合物 3)の製造
10 20 2 2
実施例 1—2と同様の方法で、 N— t ブトキシカルボ-ルー 4, 7, 10 トリオキサ—1, 13—トリデカンジァミンの代わりに N t ブトキシカルボ二ルー 4, 9—ジォキサ— 1, 12 —ドデカンジァミンを用いて、黄色粉末の標題化合物 221mgを得た。
[0094] NMR(400MHz、 DMSO— d ): δ 1.47—1.60(8H、 m)、 1. 80—1. 95(2
6
Η、 m)、 2. 20-2. 29 (2Η、 m)、 2.60 (2Η、 t)、 2. 70—3. 10 (6Η、 m)、 3. 22 (3 Η、 s)、 3. 25-3. 50 (8Η、 m)、 3. 54 (3Η、 s)、 4. 25—4.49 (3Η、 m)、 4. 79 (2 Η、 s)、 6. 60(2Η、 br. s)、 6.81(2H、 d、J = 8.4Hz)、 7.06—7. 20(10H、 m)、 7.45 (1H、 br. s)、 7. 65 (1H、 br. s)、 7. 70 (2H、 d)、 7. 73 (1H、 br. t)、 7.83
(1H、 d)、 8. 10(1H、 d)、 8. 11(1H、 d)、 8. 55(1H、 s)
LC/MS:949. 5(M+H+)
〔実施例 1—4〕
MTX- a -PhePhe-NH-C H O -NH (化合物 4)の製造
実施例 1—2と同様の方法で、 N— t ブトキシカルボ-ルー 4, 7, 10 トリオキサ—1, 13—トリデカンジァミンの代わりに N t ブトキシカルボ二ルー 4, 7—ジォキサ— 1, 10 デカンジァミンを用いて、黄色粉末の標題化合物 407mgを得た。
[0095] NMR(400MHz、 DMSO— d ): δ 1. 50—1. 57(4H、 m)、 1. 85—1. 91(2
6
H、 m)、 2. 21-2. 28 (2H、 m)、 2.60 (2H、 t)、 2. 70—3. 13 (6H、 m)、 3. 22 (3 H、 s)、 3. 25-3.45 (8H、 m)、 3. 55 (3H、 s)、 4. 27—4.49 (3H、 m)、 4. 79 (2 H、 s)、 6. 60(2H、 br. s)、 6.82(2H、 d、J = 8.8Hz)、 7.07—7. 21(10H、 m)、 7.43 (1H、 br. s)、 7. 69 (1H、 br. s)、 7. 71 (2H、 d、 J = 8.8Hz)、 7. 75 (1H、 b r. t)、 7.85(1H、 d)、 8.08(1H、 d)、 8. 13(1H、 d)、 8. 56(1H、 s)
LC/MS:921.4(M+H+)
〔実施例 1—5〕
MTX- a -PhePhe-NH-C H O— NH (化合物 5)の製造
6 12 2 2
実施例 1—2と同様の方法で、 N— t ブトキシカルボ-ルー 4, 7, 10 トリオキサ—1, 13—トリデカンジァミンの代わりに N— t ブトキシカルボ二ルー 3, 6—ジォキサ— 1, 8— オクタンジァミンを用いて、黄色粉末の標題化合物 148mgを得た。
[0096] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 1.81-1. 91(2Η、 m)、 2. 20—2. 25(2
6
Η、 m)、 2.61-2. 64 (2Η、 t)、 2. 70—2. 97 (6Η、 m)、 3. 22 (3Η、 s)、 3. 27—3 .47 (8Η、 m)、 3. 55 (3Η、 s)、 4. 27—4.47 (3Η、 m)、 4. 79 (2Η、 s)、 6.62 (2 Η、 br. s)、 6.82(2Η、 d、J = 8. 7Ηζ)、 7.06—7. 25(10Η、 m)、 7.46(1Η、 br. s)、 7.67(1Η、 br. s)、 7. 71(2H、 d、J = 8. 6Hz)、 7.85(1H、 d)、 7. 92(1H、 b r. t)、 8.07(1H、 d)、 8. 15(1H、 d)、 8. 56(1H、 s)
LC/MS:893.6(M+H+)
〔実施例 1 6〕
MTX- a -PhePhe-NH-C H O— NH (化合物 6)の製造
4 8 2
実施例 1—2と同様の方法で、 N— t ブトキシカルボ-ルー 4, 7, 10 トリオキサ—1, 13—トリデカンジァミンの代わりに N— t ブトキシカルボ-ルー 3 ォキサ—1, 5 ペンタ ンジァミンを用いて、黄色粉末の標題化合物 52mgを得た。
[0097] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 1.84—1. 92(2Η、 m)、 2. 20—2. 27(2
H、 m)、 2. 60-2. 64 (2H、 t)、 2. 71—2. 99 (6H、 m)、 3. 22 (3H、 s)、 3. 25—3 . 45(4H、 m)、 3. 54(3H、 s)、 4. 27—4. 50(3H、 m)、 4. 79(2H、 s)、 6. 61(2 H、 br. s)、 6. 81(2H、 d、J = 8. 4Hz)、 7. 05—7. 21(10H、 m)、 7.45(1H、 br. s)、 7. 65(1H、 br. s)、 7. 70(2H、 d、J = 8. 6Hz)、 7. 84(1H、 d)、 7. 91(1H、 b r. t)、 8. 07(1H、 d)、 8. 15(1H、 d)、 8. 55(1H、 s)
LC/MS:849.4(M+H+)
〔実施例 1 7〕
MTX- a -PhePhe-NH-C H — NH (化合物 7)の製造
5 10 2
実施例 1—1と同様の方法で、 N— t ブトキシカルボ-ルー 1, 2—エチレンジァミンの 代わりに N— t ブトキシカルボ-ルー 1, 5 ペンタンジァミンを用いて、黄色粉末の標 題ィ匕合物 148mgを得た。
[0098] 'H-NMR (270MHz, DMSO-d ): δ 1. 16—1. 56(6H、m)、 1. 81—1. 97(2
6
H、 m)、 2. 21-2. 29 (2H、 m)、 2. 69—3. 06 (6H、 m)、 3. 23 (3H、 s)、 3. 55 (3 H、 s)、 4. 25-4. 50 (3H、 m)、 4. 80 (2H、 s)、 6. 65 (2H、 br. s)、 6. 82 (2H、 d 、J = 8. 6Hz)、 7. 08-7. 24(10H、 m)、 7. 50(1H、 br. s)、 7. 60—7. 89(5H、 m)、 8. 10-8. 16 (2H、 m)、 8. 55 (1H、 s)
LC/MS:847.4(M+H+)
〔実施例 1 8〕
MTX— a—PhePhe— Lys— OMe (ィ匕合物 8)の製造
実施例 1—2と同様の方法で、 N— t ブトキシカルボ-ルー 4, 7, 10 トリオキサ—1, 13—トリデカンジァミンの代わりに N— ε t ブトキシカルボ-ルー L—リジンメチルエス テルを用いて、黄色粉末の標題化合物 178mgを得た。
[0099] 'H-NMR (270MHz, DMSO-d ): δ 1. 25—1. 34(4H、 m)、 1. 56—1. 69(2
6
Η、 m)、 1. 75-1. 90(2Η、 m)、 2. 18—2.
25 (2Η、 br. t)、 2. 50—2. 60 (2H、 m)、 2. 65—3. 07 (4H、 m)、 3. 22 (3H、 s)、 3. 54 (3H、 s)、 3. 60 (3H、 s)、 4. 15—4. 60 (4H、 m)、 4. 79 (2H、 s)、 6. 63 (2 H、 br. s)、 6. 81(2H、 d、J = 8. 7Hz)、 7. 00—7. 25(10H、 m)、 7.45(1H、 br. s)、 7. 62(1H、 br. s)、 7. 69(2H、 d、J = 8. 6Hz)、 7. 80(1H、 d)、 8. 05(1H、 d
)、8. 16(1H、 d)、 8. 30(1H、 d)、 8. 56(1H、 s)
LC/MS:905.4(M+H+)
〔実施例 1—9〕
MTX- a -PheGly-NH-C H O— NH (化合物 9)の製造
10 20 3 2
実施例 1 2 (a)の工程の N カルボベンゾキシ L フエ-ルァラニンの代わりに N— カルボベンゾキシグリシンを用いた以外は、実施例 1 2と同様の方法で、黄色粉末 の標題ィ匕合物 528mgを得た。
[0100] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 1. 51— 1.64(4Η、 m)、 1. 84—1. 94(2
6
Η、 m)、 2. 21-2. 30(2Η、 m)、 2. 55(2Η、 t、J = 6. 3Ηζ)、 2. 78—2. 92(1Η、 m)、 3.03-3. 76(17Η、 m)、 3. 22(3Η、 s)、 3. 55(3Η、 s)、 4. 26—4. 52 (2Η 、 m)、 4. 79(2Η、 s)、 6.63(2Η、 br. s)、 6.82(2Η、 d、J = 8. 7Hz), 7. 11—7. 24(5Η、 m)、 7.47(1Η、 br. s)、 7.62—7. 72(4Η、 m)、 8.04—8. 16(2Η、 m) 、 8. 28 (1Η、 br. t)、 8. 56 (1H、 s)
LC/MS:875. 5(M+H+)
〔実施例 1—10〕
MTX- a -PheGly-NH-C H O -NH (化合物 10)の製造
10 20 2 2
実施例 1—9と同様の方法で、 N— t ブトキシカルボ-ルー 4, 7, 10 トリオキサ—1, 13—トリデカンジァミンの代わりに N t ブトキシカルボ二ルー 4, 9—ジォキサ— 1, 12 —ドデカンジァミンを用いて、黄色粉末の標題化合物 300mgを得た。
[0101] 'H-NMR (400MHz, DMSO— d ) : δ 1.47—1. 50(4Η、 m)、 1. 54—1.60(4
6
Η、 m)、 1.82-1. 95(2Η、 m)、 2. 25—2. 28(2Η、 m)、 2. 58(2Η、 t、J = 6.6Η ζ)、 2.82-2. 87 (1Η、 m)、 3.02—3.07 (3Η、 m)、 3. 22 (3Η、 s)、 3. 25—3.4 1 (8Η、 m)、 3. 55 (3Η、 s)、 3. 55—3.63 (2Η、 m)、 4. 28—4.47 (2Η、 m)、 4. 7 9(2Η、 s)、 6. 60(2Η、 br. s)、 6.81(2Η、 d、J = 8.8Ηζ)、 7.09—7. 18(5Η、 m )、 7.45(1Η、 br. s)、 7. 59(1Η、 br. t)、 7.66(1Η、 br. s)、 7. 70(2H、 d、J = 8 . 8Hz)、 8.02 (1H、 d)、 8.08 (1H、 d)、 8. 26 (1H、 br. t)、 8. 56 (1H、 s)
LC/MS:859. 3(M+H+)
〔実施例 1—11〕
MTX— a -PheGly-NH-C H O— NH (化合物 11)の製造
8 16 2 2
実施例 1—9と同様の方法で、 N— t ブトキシカルボ-ルー 4, 7, 10 トリオキサ—1, 13—トリデカンジァミンの代わりに N t ブトキシカルボ二ルー 4, 7—ジォキサ— 1, 10 デカンジァミンを用いて、黄色粉末の標題化合物 300mgを得た。
[0102] NMR(400MHz、 DMSO— d ): δ 1. 53—1.62(4H、 m)、 1. 82—1. 92(2
6
H、 m)、 2. 20-2. 27 (2H、 m)、 2. 50—2.60 (2H、 t)、 2.81—2. 86 (1H、 m)、 2 . 97-3.08 (3H、 m)、 3. 22 (3H、 s)、 3. 25—3.47 (8H、 m)、 3. 55 (3H、 s)、 3 . 55-3. 73 (2H、 m)、 4. 24—4.47 (2H、 m)、 4. 79 (2H、 s)、 6. 60 (2H、 br. s) 、 6.81(2H、 d)、 7. 12-7. 21(5H、 m)、 7.45(1H、 br. s)、 7. 60(1H、 br. t)、 7. 63(1H、 br. s)、 7. 69(2H、 d)、 8.03(1H、 d)、 8. 10(1H、 d)、 8. 28(1H、 b r. t)、 8. 56(1H、 s)
LC/MS:831. 3(M+H+)
〔実施例 1—12〕
MTX— a -PheGly-NH-C H O— NH (化合物 12)の製造
6 12 2 2
実施例 1—9と同様の方法で、 N— t ブトキシカルボ-ルー 4, 7, 10 トリオキサ—1, 13—トリデカンジァミンの代わりに N t ブトキシカルボ二ルー 3, 6—ジォキサ— 1, 8— オクタンジァミンを用いて、黄色粉末の標題化合物 18 lmgを得た。
[0103] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 1.83—1. 92(2Η、 m)、 2. 21—2. 27(2
6
Η、 m)、 2.60-2. 65 (2Η、 t)、 2. 75—3. 10 (2Η、 m)、 3. 22 (3Η、 s)、 3. 23—3 .46(10Η、 m)、 3. 55(3Η、 s)、 3. 55—3. 75(2Η、 m)、 4. 25—4. 52(2Η、 m)、 4. 79(2Η、 s)、 6.61(2Η、 br. s)、 6.82(2Η、 d、J = 8.6Ηζ)、 7. 10—7. 20(5 Η、 m)、 7.45 (1Η、 br. s)、 7. 63—7. 72 (4Η、 m)、 8.00 (1Η、 d)、 8. 10 (1Η、 d)、 8. 27 (1Η、 br. t)、 8. 56 (1H、 s)
LC/MS:803.4(M+H+)
〔実施例 1—13〕
MTX— a -PheGly-NH-C H O— NH (化合物 13)。
4 8 2
[0104] 実施例 1—9と同様の方法で、 N— t ブトキシカルボ-ルー 4, 7, 10 トリオキサ—1, 13—トリデカンジァミンの代わりに N— t ブトキシカルボ-ルー 3 ォキサ—1, 5 ペンタ
ンジァミンを用いて、黄色粉末の標題化合物 318mgを得た。
[0105] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 1.82—1. 95(2Η、 m)、 2. 22—2. 27(2
6
Η、 m)、 2. 59-2. 64(2Η、 t)、 2. 73—3. 15(2Η、 m)、 3. 23(3Η、 s)、 3. 25—3 . 38(6Η、 m)、 3. 55(3Η、 s)、 3.46—3. 77(2Η、 m)、 4. 23—4. 51(2Η、 m)、 4 . 79(2Η、 s)、 6.62(2Η、 br. s)、 6.82(2Η、 d、J = 8.6Ηζ)、 7. 10—7. 17(5Η 、 m)、 7.47(1Η、 br. s)、 7.63—7. 75(4Η、 m)、 8.02(1Η、 d)、 8. 11(1Η、 d) 、 8. 27(1Η、 br. t)、 8. 56(1H、 s)
LC/MS:759. 3(M+H+)
〔実施例 1—14〕
MTX- a -PhePro-NH-C H O— NH (化合物 14)の製造
10 20 3 2
実施例 1 2 (a)の工程で N カルボベンゾキシ L フエ-ルァラニンの代わりに N— カルボベンゾキシ L プロリンを用いた以外は、実施例 1—2と同様の方法で、黄色 粉末の標題ィ匕合物 382mgを得た。
[0106] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 1, 49—2.03(10Η、 m)、 2. 19—2. 30 (
6
2Η、 m)、 2. 55(2Η、 t、J=6.6Hz), 2.62—3.69(21Η、 m)、 3. 55(3Η、 s)、 4 . 28-4. 38(1Η、 m)、 4.63—4. 75(1Η、 m)、 4. 79(2Η、 s)、 6. 60(2Η、 br. s) 、 6.82(2Η、 d、J = 8.6Hz), 7. 14—7. 29(5Η、 m)、 7.47(1Η、 br. s)、 7.66— 7. 72 (4Η、 m)、 7. 94—8. 10 (2Η、 m)、 8. 56 (1Η、 s)
LC/MS:915. 3(Μ+Η+)
〔実施例 1 15〕
MTX— a -Phe β Ala— NH— C H O— NH (化合物 15)の製造
10 20 3 2
実施例 1 2 (a)の工程で N カルボベンゾキシ L フエ-ルァラニンの代わりに N— カルボベンゾキシ —ァラニンを用いた以外は、実施例 1—2と同様の方法で、黄色 粉末の標題化合物 180mgを得た。
[0107] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 1. 52—1.62(4Η、 m)、 1. 78—1. 95(2
6
Η、 m)、 2. 16-2. 22(4Η、 m)、 2. 56(2Η、 t、J = 7. 3Ηζ)、 2. 71—3.48(21Η 、 m)、 3. 55(3Η、 s)、 4. 10(2Η、 br. s)、 4. 21—4. 30(1Η、 m)、 4. 38—4.49 ( 1Η、 m)、 4.80(2Η、 s)、 6. 59(2Η、 br. s)、 6.83(2Η、 d、J = 8.6Ηζ)、 7. 10—
7. 21 (5H、 m)、 7.43 (1H、 br. s)、 7.65—7. 74 (3H、 m)、 7.83—7.89 (2H、 m)、 7. 96(1H、 br. t)、 8.08(1H、 d、J = 6. 8Hz)、 8. 56(1H、 s)
LC/MS:889. 5(M+H+)
〔実施例 1—16〕
MTX - a -Phe β Ala - NH - C H NH (化合物 16)の製造
2 4 2
実施例 1 1 (a)の工程で N カルボベンゾキシ L フエ-ルァラニンの代わりに N— カルボベンゾキシ —ァラニンを用いた以外は、実施例 1—1と同様の方法で、黄色 粉末の標題化合物 194mgを得た。
[0108] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 1.80—1. 94(2Η、 m)、 2. 18—2. 26(4
6
Η、 m)、 2. 54(2Η、 t、J = 6. 1Ηζ)、 2. 74—3.08(6Η、 m)、 3. 23(3Η、 s)、 3. 5 5 (3Η、 s)、 4. 24-4.48 (2Η、 m)、 4.80 (2Η、 s)、 6. 59 (2Η、 br. s)、 6.83 (2 Η、 d、 J=8.4Hz)、 7. 13 (5Η、 s)、 7.45 (1Η、 br. s)、 7.65—7.86 (5Η、 m)、 7 . 96(1Η、 br. t)、 8.09(1H、 d、J = 6. 8Hz)、 8. 56(1H、 s)
LC/MS:729. 3(M+H+)
〔実施例 1—17〕
MTX- a -Phe-NH-C H O -NH (化合物 17)の製造
10 20 3 2
実施例 1 2 (b)の工程を省略した以外は実施例 1 2と同様の方法で、黄色粉末の 標題ィ匕合物 496mgを得た。
[0109] 'H-NMR (300MHz, DMSO— d ) : δ 1.49—1. 59(4Η、 m)、 1. 82—1.89(2
6
Η、 m)、 2. 19-2. 27(2H、m)、2. 55(2H、t、J = 7. 2Hz)、2. 73—3. 10(4H、 m)、 3. 23 (3H、 s)、 3. 17—3.48 (12H、 m)、 3. 55 (3H、 s)、 4. 21—4. 28 (1H 、 m)、 4. 38-4.45(1H、 m)、 4.80(2H、 s)、 6.61(2H、 br. s), 6.83(2H、 d、 J = 9. 3Hz)、 7. 11-7. 20(5H、 m)、 7.46(1H、 br. s)、 7.66(1H、 br. s)、 7. 73(2H、 d、J = 9.0Hz)、 7.83(1H、 t)、 7. 92(1H、 d、J = 8.4Hz)、 8. 12(1H 、 d、J = 7. 5Hz)、 8. 56(1H、 s)
LC/MS:818.4(M+H+)
〔実施例 1—18〕
MTX— a— lie— NH— C H O -NH (化合物 18)の製造
実施例 1—17と同様の方法で、 N カルボベンゾキシ L フエ-ルァラニンの代わり に N カルボベンゾキシ L イソロイシンを用いて、黄色粉末の標題化合物 562mg を得た。
[0110] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 0. 76—0. 80(6Η、 m)、 0. 99—1. 10(1
6
Η、 m)、 1. 36-1. 45(1Η、 m)、 1.49—1. 73(5Η、 m)、 1. 88—2. 07(2Η、 m)、 2. 33-2. 38(2Η、 m)、 2. 55(2Η、 t、J = 6. 6Ηζ)、 2. 98—3.48(14Η、 m)、 3. 21 (3Η、 s)、 3. 56 (3Η、 s)、 4. 05—4. 13 (1Η、 m)、 4.40—4.48 (1Η、 m)、 4. 78(2Η、 s)、 6. 60(2Η、 br. s)、 6. 82(2Η、 d、J = 8.4Ηζ)、 7.46(1Η、 br. s)、 7. 66-7. 72(3Η、 m)、 7. 98(1Η、 br. t)、 8. 12(1Η、 d、J = 7. 6Ηζ)、 8. 56(1 Η、 s)
LC/MS:784.4(Μ+Η+)
〔実施例 1—19〕
ΜΤΧ— a -Ile-NH-C Η— ΝΗ (化合物 19)
2 4 2
実施例 1—18と同様の方法で、 Ν— t ブトキシカルボ-ルー 4, 7, 10—トリオキサ— 1 , 13—トリデカンジァミンの代わりに N t ブトキシカルボ二ルー 1, 2—エチレンジァミン を用いて、黄色粉末の標題化合物 320mgを得た。
[0111] 'H-NMR (300MHz, DMSO— d ) : δ 0. 76—0. 80(6Η、 m)、 0. 96—1. 08(1
6
Η、 m)、 1. 34-1. 48(1Η、 m)、 1. 62—1. 70(1Η、 m)、 1. 85—2. 03(2Η、 m)、 2. 36(2Η、 t、J = 7. 8Ηζ)、 2. 95—3. 08(2Η、 m)、 3. 21(3Η、 s)、 3. 56(3Η、 s )、4. 06-4. 12(1Η、 m)、 4. 38—4.45(1Η、 m)、 4. 78(2Η、 s)、 6. 61(2Η、 br . s)、 6. 83(2Η、 d、J = 9. 0Hz)、 7. 43(1Η、 br. s)、 7. 64—7. 72(4Η、 m)、 7. 92(1Η、 t、J = 5. 7Ηζ)、 8. 12(1Η、 d、J = 7. 5Ηζ)、 8. 57(1Η、 s)。
[0112] LC/MS:624. 2(Μ+Η+)
〔実施例 1—20〕
ΜΤΧ— α— Glu(OMe)— ΝΗ— C Η Ο— ΝΗ (化合物 20)の製造
10 20 3 2
実施例 1—17と同様の方法で、 Ν カルボベンゾキシ L フエ-ルァラニンの代わり に Ν カルボベンゾキシ L グルタミン酸 y メチルエステルを用いて、黄色粉末の 標題ィ匕合物 600mgを得た。
[0113] Ή-NMR (270MHz, DMSO— d ): 61. 50—2.03(8H、 m)、 2. 24—2. 31(2
6
H、 t)、 2. 34-2.40(2H、 t)、 2.49—2. 57(2H、 t)、 2. 97—3. 52(14H、 m)、 3 . 21 (3H、 s)、 3. 53 (3H、 s)、 3. 55 (3H、 s)、 4. 15—4. 36 (2H、 m)、 4. 78 (2H 、 s)、 6. 61(2H、 br. s)、 6.81(2H、 d、J = 8. 7Hz)、 7.46(1H、 br. s)、 7.67( 1H、 br. s)、 7. 72(2H、 d、J = 8. 6Hz)、 7.84(1H、 br. t)、 7. 95(1H、 d)、 8. 1 4(1H、 d)、 8. 55(1H、 s)
LC/MS:814.4(M+H+)
〔実施例 1—21〕
MTX— a -Glu (OMe) NH— C H NH (化合物 21)の製造
2 4 2
実施例 1—20と同様の方法で、 N— t ブトキシカルボ-ルー 4, 7, 10—トリオキサ— 1 , 13—トリデカンジァミンの代わりに N t ブトキシカルボ二ルー 1, 2—エチレンジァミン を用いて、黄色粉末の標題化合物 283mgを得た。
[0114] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 1. 71—2.09(4Η、 m)、 2. 28(2Η、 t、 J
6
=7. 6Hz), 2. 39(2Η、 t、J = 7.6Hz), 2. 53(2Η、 t、J = 6. ΙΗζ), 2. 99—3.0 5 (2Η、 m)、 3. 21 (3Η、 s)、 3. 54 (3Η、 s)、 3. 56 (3Η、 s)、 4. 14—4. 36 (2Η、 m )、4. 79(2Η、 s)、 6.61(2Η、 br. s)、 6.82(2Η、 d、J = 8.6Hz), 7.43(1Η、 br . s)、 7. 65-7. 79(4Η、 m)、 7. 95(1Η、 d、J = 7.8Ηζ)、 8. 14(1Η、 d、J = 6. 9 Ηζ)、 8. 56(1Η、 s)
LC/MS:654. 1(Μ+Η+)
〔実施例 1—22〕
MTX- a -Tyr-NH-C H O -NH (化合物 22)の製造
10 20 3 2
実施例 1—17と同様の方法で、 N カルボベンゾキシ L フエ-ルァラニンの代わり に N カルボベンゾキシ Lーチロシンを用いて、黄色粉末の標題化合物 133mgを得 た。
[0115] 'H-NMR (270MHz, DMSO-d ): δ 1. 51-1.62(4H、m)、 1. 85—1. 95(2
6
H、 m)、 2. 23-2. 31 (2H、 m)、 2. 51—2. 58 (2H、 t)、 2.63—2. 91 (2H、 m)、 2 . 95-3. 16(2H、 m)、 3. 22(3H、 s)、 3. 27—3. 54(12H、 m)、 3. 56(3H、 s)、 4. 22-4. 35(2H、 m)、 4. 79(2H、 s)、 6. 57(2H、 d、J = 8. lHz)、 6.61(2H、
br. s)、 6.82(2H、 d、J = 8. 7Hz)、 6. 92(2H、 d、J = 8. 1Hz), 7.47(1H、 br. s)、 7.67-7.88 (5H、 m)、8. 13 (1H、 d)、 8. 55 (1H、 s)
LC/MS:834.4(M+H+)
〔実施例 1—23〕
MTX- a -Trp-NH-C H O— NH (化合物 23)の製造
10 20 3 2
実施例 1—17と同様の方法で、 N カルボベンゾキシ L フエ-ルァラニンの代わり に N カルボベンゾキシ L トリプトファンを用いて、黄色粉末の標題化合物 17 lmg を得た。
[0116] 'H-NMR (270MHz, DMSO-d ): δ 1. 50—1.61(4H、m)、 1. 84—1. 97(2
6
H、 m)、 2. 23-2. 32(2H、 m)、 2. 50—2. 56(2H、 t)、 2. 92—3. 15(4H、 m)、 3 . 22(3H、 s)、 3. 29-3.45(12H、 m)、 3. 55(3H、 s)、 4. 29—4.49(2H、 m)、 4. 78 (2H、 s)、 6.64 (2H、 br. s)、 6.80 (2H、 d)、 6. 92 (1H、 t)、 7.04 (1H、 t) 、 7. 10(1H、 s)、 7. 26(1H、 d)、 7.44(1H、 br. s)、 7. 51(1H、 d)、 7.65(1H、 br. s)、 7.69(2H、 d)、 7.82(1H、 br. t)、 7. 93(1H、 d)、 8. 10(1H、 d)、 8. 55 (1H、 s)、 10. 80(1H、 s)
LC/MS:857. 5(M+H+)
〔実施例 1—24〕
MTX- a -Ser-NH-C H O -NH (化合物 24)の製造
10 20 3 2
実施例 1—17と同様の方法で、 N カルボベンゾキシ L フエ-ルァラニンの代わり に N カルボベンゾキシ Lーセリンを用いて、黄色粉末の標題化合物 416mgを得た
[0117] 'H-NMR (300MHz, DMSO-d ): δ 1. 50—1.63(4H、 m)、 1. 90—2.08(4
6
Η、 m)、 2. 39(2Η、 t、J = 7.8Hz), 2. 55(2Η、 t、J = 6.6Hz), 3.05—3.48(1 6Η、 m)3. 21(3Η、 s)、 3. 56(3Η、 s)、 4. 13—4. 20(1Η、 m)、 4. 33—4.41(1 Η、 m)、 4. 78(2Η、 s)、 6.61(2Η、 br. s)、 6.82(2Η、 d、J = 9. ΟΗζ), 7.44(1 Η、 br. s)、 7.66-7.80(5Η、 m)、 8. 19(1Η、 d、J = 6. 9Ηζ)、 8. 56(1Η、 s)
LC/MS:758.4(Μ+Η+)
〔実施例 1—25〕
MTX- a -Leu-NH-C H O— NH (化合物 25)の製造
10 20 3 2
実施例 1—17と同様の方法で、 N カルボベンゾキシ L フエ-ルァラニンの代わり に N カルボベンゾキシ L一口イシンを用いて、黄色粉末の標題化合物 283mgを得 た。
[0118] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 0.80—0.87(6Η、 d)、 1.43—1.64(7
6
Η、 m)、 1. 90-2.06(2Η、 m)、 2. 34—2. 30(2Η、 t)、 2. 53—2. 58(2Η、 t)、 3 .04-3.08(2Η、 m)、 3. 21(3Η、 s)、 3. 33—3.47(12Η、 m)、 3. 56(3Η、 s)、 4. 19-4. 37(2Η、 m)、 4. 78(2Η、 s)、 6.62(2Η、 br. s)、 6.82(2Η、 d、J = 8. 7Hz)、 7.45 (1Η、 br. s)、 7.64—7. 85 (5Η、 m)、 8. 10 (1Η、 d)、 8. 55 (1Η、 s )
LC/MS:784.4(M+H+)
〔実施例 1—26〕
MTX- a -Val-NH-C H O -NH (化合物 26)の製造
10 20 3 2
実施例 1—17と同様の方法で、 N カルボベンゾキシ L フエ-ルァラニンの代わり に N カルボベンゾキシ L パリンを用いて、黄色粉末の標題化合物 590mgを得た
[0119] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ): δ 0. 79(6Η、 d、J = 6.8Hz), 1. 52—1. 5
6
9 (4Η、 m)、 1.85-2.04 (3Η、 m)、 2. 33—2. 35 (2Η、 t)、 2. 56—2. 58 (2Η、 t) 、 2. 93-3. 55 (14Η、 m)、 3. 21 (3Η、 s)、 3. 56 (3Η、 s)、 4.03—4.08 (1Η、 m )、4.42-4.47(1Η、 m)、 4. 78(2Η、 s)、 6.62(2Η、 br. s)、 6.82(2Η、 d、J = 8. 7Ηζ)、 7.45(1Η、 br. s)、 7.61—7. 72(4Η、 m)、 7. 98(1Η、 br. t)、 8. 13 ( 1Η、 d)、 8. 56(1Η、 s)
LC/MS:770.4(M+H+)
〔実施例 1—27〕
MTX— a— His— NH— C H O -NH (化合物 27)の製造
10 20 3 2
実施例 1—17と同様の方法で、 N カルボベンゾキシ L フエ-ルァラニンの代わり に N カルボベンゾキシ L ヒスチジンを用いて、黄色粉末の標題化合物 8 lmgを得
[0120] H— NMR(300MHz、 DMSO— d ) : 61.49—1. 58(4H、 m)、 1. 90—2. 04(2
6
H、 m)、 2. 39(2H、 t、J = 6. 6Hz), 2. 55(2H、 t、J = 6. 9Hz), 2. 83(2H、 m)、 3. 02 (2H、 m)、 3. 16—3.47 (12H、 m)、 3. 23 (3H、 s)、 3. 57 (3H、 s)、 4. 22 ( 1H、 m)、 4. 32 (1H、 m)、 4. 80 (2H、 s)、 6. 61 (2H、 br. s)、 6. 72 (1H、 s)、 6. 84(2H、 d、 J = 8.4Hz)、 7. 10—7. 70(5H、 m)、 7. 77(2H、 d、J = 8. 7Hz)、 8. 36(1H、 br), 8. 57(1H、 s)
LC/MS:808. 3(M+H+)
〔実施例 1—28〕
MTX- a -Pro-NH-C H O— NH (化合物 28)の製造
10 20 3 2
実施例 1—17と同様の方法で、 N カルボベンゾキシ L フエ-ルァラニンの代わり に N カルボベンゾキシ L プロリンを用いて、黄色粉末の標題化合物 683mgを得 た。
[0121] NMR(270MHz、 DMSO— d ): δ 1. 58(4H、 dd、J = 6. 5Hz、J=12. 8Hz
6
), 1. 69—2. 10(6H、 m)、 2.44(2H、 t、J = 7. 7Hz), 2. 60(2H、 t、J = 6. 8Hz )、 2. 91—3. 75(19H、 m)、 3. 57(3H、 s)、 4. 18—4. 25(1H、 m)、 4. 61—4. 7 2(1H、 m)、 4. 77(2H、 s)、 6. 61(2H、 br. s)、 6. 80(2H、 d、J = 8. 7Hz)、 7.4 4(1H、 br. s)、 7. 69—7. 80(4H、 m)、 8. 15(1H、 d、J = 7. lHz)、 8. 55(1H、 s )
LC/MS:768. 3(M+H+)
〔実施例 1—29〕
MTX- α-β Ala-NH-C H O -NH (化合物 29)の製造
10 20 3 2
実施例 1—17と同様の方法で、 N カルボベンゾキシ L フエ-ルァラニンの代わり に N カルボベンゾキシ βーァラニンを用いて、黄色粉末の標題化合物 230mgを 得た。
[0122] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 1.49—1. 62(4Η、 m)、 1. 79—2. 02(2
6
Η、 m)、 2. 21(2Η、 t、J = 6. 9Hz), 2. 32(2Η、 t、J = 7. 3Ηζ), 2. 56(2Η、 t、J =6. 6Ηζ)、 3. 00-3. 61(19Η、 m)、 3. 55(3Η、 s)、 4. 29—4. 38(1Η、 m)、 4. 78(2Η、 s)、 6. 61(2Η、 br. s)、 6. 81(2Η、 d、J = 8. 6Ηζ)、 7.43(1Η、 br. s)、
7. 61-7. 91(3H、 m)、 7. 72(2H、 d、J = 8.6Hz)、 8.02(1H、 d、J = 7.8Hz),
8. 55(1H、 s)
LC/MS:742.4(M+H+)
〔実施例 1—30〕
MTX- y -PhePhe-NH-C H O— NH (化合物 30)の製造
10 20 3 2
実施例 1—2と同様の方法で、 N カルボベンゾキシ L グルタミン酸 γ—メチルェ ステルの代わりに Ν カルボベンゾキシ L グルタミン酸 a メチルエステルを用い て、黄色粉末の標題化合物 312mgを得た。
[0123] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 1.49—1.60(4Η、 m)、 1. 76—1. 98(2
6
Η、 m)、 2.09-2. 20(2Η、 m)、 2. 56(2Η、 t、J = 6.6Hz), 2.62—3. 16(6Η、 m)、 3. 21 (3Η、 s)、 3. 27—3.48 (12Η、 m)、 3. 59 (3Η、 s)、 4. 27—4. 53 (3Η 、 m)、 4. 78(2Η、 s)、 6.61(2Η、 br. s)、 6.81(2Η、 d、J = 8.6Hz), 7. 16—7. 23 (10Η、 m)、 7.48 (1Η、 br. s)、 7.68—7. 74 (3Η、 m)、 7.83 (1Η、 br. t)、 8 .01(1H、 d、J = 7. 9Hz)、 8. 10(1H、 d、J = 7.8Hz)、 8. 36(1H、 d、J = 6.8Hz )、8. 55(1H、 s)
LC/MS:965. 5(M+H+)
〔実施例 1—31〕
ΜΤΧ-γ -PhePhe-NH-C H O -NH (化合物 31)の製造
6 12 2 2
実施例 1—5と同様の方法で、 N カルボベンゾキシ L グルタミン酸 γ—メチルェ ステルの代わりに Ν カルボベンゾキシ L グルタミン酸 a メチルエステルを用い て、黄色粉末の標題化合物 80mgを得た。
[0124] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 1. 75—1. 97(2Η、 m)、 2.08—2. 17(2
6
Η、 m)、 2. 59-2. 62 (2Η、 t)、 2. 58—3.05 (6Η、 m)、 3. 22 (3Η、 s)、 3. 15—3 . 52 (8Η、 m)、 3. 59 (3Η、 s)、 4. 23—4. 52 (3Η、 m)、 4. 78 (2Η、 s)、 6.63 (2 Η、 br. s)、 6.81(2Η、 d、J = 8. 7Ηζ)、 7. 11—7. 21(10Η、 m)、 7.44(1Η、 br. s)、 7.65(1Η、 br. s)、 7. 70(2H、 d)、 7. 94—8. 12(3H、 m)、 8. 35(1H、 d)、 8 . 55(1H、 s)
LC/MS:893. 5(M+H+)
〔実施例 1—32〕
MTX- y -PhePhe-NH-C H O— NH (化合物 32)の製造
4 8 2
実施例 1—6と同様の方法で、 N カルボベンゾキシ L グルタミン酸 γ—メチルェ ステルの代わりに Ν カルボベンゾキシ L グルタミン酸 a メチルエステルを用い て、黄色粉末の標題化合物 49mgを得た。
[0125] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 1. 73—1. 97(2Η、 m)、 2.08—2. 18(2
6
Η、 m)、 2.60-2. 65(2Η、 t)、 2. 59—3.02(6Η、 m)、 3. 21(3Η、 s)、 3. 13—3 .44 (4Η、 m)、 3. 59 (3Η、 s)、 4. 25—4. 53 (3Η、 m)、 4. 78 (2Η、 s)、 6.63 (2 Η、 br. s)、 6.81(2Η、 d、J = 8. 7Ηζ)、 7.09—7. 25(10Η、 m)、 7.43(1Η、 br. s)、 7.66(1Η、 br. s)、 7. 72(2H、 d、J = 8.4Hz)、 7. 95—8. 10(3H、 m)、 8. 3 6(1H、 d)、 8. 55(1H、 s)
LC/MS:849. 5(M+H+)
〔実施例 1—33〕
MTX- y -PheGly-NH-C H O -NH (化合物 33)の製造
10 20 3 2
実施例 1—9と同様の方法で、 N カルボベンゾキシ L グルタミン酸 γ—メチルェ ステルの代わりに Ν カルボベンゾキシ L グルタミン酸 a メチルエステルを用い て、黄色粉末の標題化合物 693mgを得た。
[0126] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 1. 50—1.68(4Η、 m)、 1. 80—2.02(2
6
Η、 m)、 2. 12-2. 27(2Η、 m)、 2. 55(2Η、 t、J = 6.4Ηζ)、 2. 71—2. 79(1Η、 m)、 2. 96-3. 14 (3Η、 m)、 3. 22 (3Η、 s)、 3. 38—3. 74 (12Η、 m)、 3. 59 (3Η 、 s)、 4. 28-4.48(2Η、 m)、 4. 79(2Η、 s)、 6.62(2Η、 br. s)、 6.81(2Η、 d、J =8.4Ηζ)、 7. 14-7. 28(5Η、 m)、 7.47(1Η、 br. s)、 7.63—7. 73(4Η、 m)、 8. 19(1Η、 d、J = 7.6Ηζ)、 8. 29—8. 36(2Η、 m)、 8. 56(1Η、 s)
LC/MS:875.4(Μ+Η+)
〔実施例 1—34〕
MTX- y -Phe-NH-C H O -NH (化合物 34)の製造
10 20 3 2
実施例 1—17と同様の方法で、 N カルボベンゾキシ L グルタミン酸 γ メチル エステルの代わりに Ν カルボベンゾキシ L—グルタミン酸 a メチルエステルを用
いて、黄色粉末の標題化合物 480mgを得た。
[0127] 'H-NMR (300MHz, DMSO— d ) : δ 1.49—1. 58(4Η、 m)、 1. 79—2.00(2
6
Η、 m)、 2. 10-2. 27(2Η、 m)、 2. 55(2Η、 t、J = 6. 9Hz), 2.69—2. 93(2Η、 m)、 2. 96-3. 12(2Η、 m)、 3. 22(3Η、 s)、 3. 26—3.48(12Η、 m)、 3. 59 (3Η 、 s)、 4. 25-4. 33 (1Η、 m)、 4. 38—4.46 (1Η、 m)、 4. 79 (2Η、 s)、 6.62 (2Η 、 br. s)、 6.81(2Η、 d、J = 8. 7Ηζ)、 7. 10—7. 24(5Η、 m)、 7.44(1Η、 br)、 7 . 70(1Η、 br)、 7. 72(2Η、 d、J = 8. 7Hz), 7. 95(1Η、 t)、 8. 10(1Η、 d、J = 8. 1Ηζ)、 8. 35(1Η、 d、J = 6. 9Ηζ)、 8. 56(1Η、 s)
LC/MS:818.4(Μ+Η+)
〔実施例 1—35〕
ΜΤΧ— γ— Glu(OMe)— ΝΗ— C Η Ο— ΝΗ (化合物 35)の製造
10 20 3 2
実施例 1—20と同様の方法で、 Ν カルボベンゾキシ L グルタミン酸 γ メチル エステルの代わりに Ν カルボベンゾキシ L—グルタミン酸 a メチルエステルを用 いて、黄色粉末の標題化合物 438mgを得た。
[0128] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 1. 52—2.06(8Η、 m)、 2. 22—2. 30(4
6
Η、 m)、 2. 53-2. 58(2Η、 t)、 3.03—3. 15(2Η、 m)、 3. 22(3Η、 s)、 3. 25—3 . 54(12Η、 m)、 3. 56(3Η、 s)、 3.61(3Η、 s)、 4. 13—4.40(2Η、 m)、 4. 79(2 Η、 s)、 6. 63(2Η、 br. s)、 6.81(2Η、 d、J = 8.6Ηζ)、 7.44(1Η、 br. s)、 7.67 (1Η、 br. s)、 7. 72(2H、 d、J = 8.4Hz)、 7. 90(1H、 br. t)、 7. 99(1H、 d)、 8. 37(1H、 d)、 8. 56(1H、 s)
LC/MS:814. 5(M+H+)
〔実施例 1—36〕
MTX- a -D-Phe-D-Phe-NH-C H O— NH (化合物 36)の製造
10 20 3 2
実施例 1—2と同様の方法で、 N カルボベンゾキシ L フエ-ルァラニンの代わり に N カルボベンゾキシ D フエ-ルァラニンを用いて、黄色粉末の標題化合物 31 3mg 守た。
[0129] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 1.40—1. 59(4Η、 m)、 1. 74—1.83(2
6
Η、 m)、 2.04-2. 11(2Η、 m)、 2. 56—2. 58(2Η、 t)、 2. 59—3. 12(6Η、 m)、 3
. 21(3H、 s)、 3. 17-3. 51(12H、 m)、 3. 55(3H、 s)、 4. 24—4.44(3H、 m)、 4. 78(2H、 s)、 6.62(2H、 br. s)、 6.81(2H、 d、J = 8.6Hz)、 7. 10—7. 26(10 H、 m)、 7.45(2H、 m)、 7.64(1H、 br. s)、 7. 72(2H、 d、J = 8.4Hz)、 8. 18 ( 2H、 m)、 8.43(1H、 d)、 8. 55(1H、 s)
LC/MS:965.6(M+H+)
〔実施例 1—37〕
MTX- y -D-Phe-D-Phe-NH-C H O— NH (化合物 37)の製造
10 20 3 2
実施例 1—30と同様の方法で、 N カルボベンゾキシ L フエ-ルァラニンの代わり に N カルボベンゾキシ D フエ-ルァラニンを用いて、黄色粉末の標題化合物 85 mg¾ ^守に。
[0130] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 1. 51— 1.61(4Η、 m)、 1. 74—2.02(2
6
Η、 m)、 2. 11-2. 16(2Η、 m)、 2. 54-2. 59(2Η、 t)、 2.62—3. 12(6Η、 m)、 3 . 22(3Η、 s)、 3. 25-3. 53(12Η、 m)、 3.60(3Η、 s)、 4. 31—4.46(3Η、 m)、 4. 79(2Η、 s)、 6.61(2Η、 br. s)、 6.81(2Η、 d、J = 8.6Ηζ)、 7.08—7. 26(10 Η、 m)、 7.44 (1Η、 br. s)、 7. 66—7. 77 (4Η、 m)、 8.06 (2Η、 m)、 8. 36 (1Η、 d)、 8. 56(1Η、 s)
LC/MS:965.6(M+H+)
〔実施例 1—38〕
MTX- a -AsnPhePhe-NH-C H O -NH (化合物 38)の製造
10 20 3 2
通常のペプチド合成法に従ってペプチド鎖を伸張し、実施例 1 2と同様の方法で 、黄色粉末の標題化合物 145mgを得た。
[0131] 'H-NMR (270MHz, DMSO— d ) : δ 1. 52—1. 59(4Η、 m)、 1. 87—2.02(2
6
Η、 m)、 2. 32-3.48 (24Η、 m)、 3. 22 (3Η、 s)、 3. 55 (3Η、 s)、 4. 24—4. 56 ( 4Η、 m)、 4. 79(2Η、 s)、 6.60(2Η、 br. s)、 6.81(2Η、 d、J = 8.6Ηζ)、 7.04— 7. 75 (17Η、 m)、 8.07—8. 26 (4Η、 m)、 8. 56 (1Η、 s)
LC/MS:1079. 5(Μ+Η+)
〔実施例 1—39〕
MTX— a/y—GlyPheLeuGly—NH—C H O NH (化合物 39)の製造
通常のペプチド合成法に従ってペプチド鎖を伸張し、実施例 1 2と同様の方法で 、黄色粉末の化合物 723mgを得た。 LCZMS解析により、精製過程で異性化を生 じひ Z Ύの混合物( α: γ = 3: 1)となって 、ること (化合物 39)を確認した。
[0132] LC/MS : 1045. 7 (M+H+)
〔実施例 2—1〕
MTX- a -PhePhe-NHC H NH— HAの製造
2 4
ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万)にテトラヒドロフラン (THF) ( 10ml)をカ卩えた懸濁液に、 3—ヒドロキシー 3, 4—ジヒドロー 4 ォキソ—1, 2, 3—べンゾ トリアジン(HOOBt) (0. 125mmol)及び実施例 1 1で得られた化合物 1 (0. 031m mol)を超純水と THFの等量混合液(20ml)に溶解した液を添加した後、トリス [2—( 2—メトキシエトキシ)ェチル]ァミン(0. 094mmol)を超純水と THFの等量混合液(1 0ml)に溶解した液を添加し、 5°Cにて攪拌した。攪拌を開始してから 30分後に 1ーェ チルー 3— (3—ジメチルァミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC) (0. 125mmol) を超純水(10ml)に溶解した液を添加し、 5°Cにて 20時間攪拌した。この反応液に、 0. 09Nの水酸ィ匕ナトリウム水溶液(220ml)を添カ卩し、 5°Cにて 3. 5時間攪拌した。こ の溶液に 1Nの塩酸(20ml)を添加することにより中和し、さらに塩ィ匕ナトリウム(9g) を超純水(45ml)に溶解した液を添カ卩したのち、エタノール(600ml)を滴下してエタ ノール析出を行い、析出物を遠心分離により分離した。析出物を超純水 (40ml)に溶 解し、標題の HA— MTX結合体の水溶液を得た。ヒアルロン酸を標準物質とするゲ ルろ過法により求めた分子量は約 195万であった。また、得られた結合体の MTXの 結合率は、紫外吸収(259nm)を測定することにより算出したところ、 2. 1%であった
[0133] この水溶液に、塩ィ匕ナトリウム(6g)を超純水(160mL)に溶解した液を添カ卩したの ち、エタノール (400mL)を滴下してエタノール析出を行い、析出物を遠心分離によ り分離した。析出物を超純水(500mL)に溶解し、塩ィ匕ナトリウム(15g)を添加したの ち、 0. 45 /z mのフィルター (ステリベックス HV:ミリポア)でろ過し、以後無菌的にろ 液にエタノール(lOOOmL)を滴下してエタノール析出を行い、析出物をろ取し真空 乾燥した。この析出物をリン酸緩衝液(2mMリン酸ナトリウム、 154mM塩ィ匕ナトリウム
、 pH7. 2) (40mL)に溶解し、標題の HA— MTX結合体の無菌水溶液を得た。ヒア ルロン酸を標準物質とするゲルろ過法により求めた分子量は約 186万であった。また 、得られた結合体の MTXの結合率は、紫外吸収(259nm)を測定することにより算 出したところ、 2. 1%であった。
[0134] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 1. 83 (m)、 2. 01 (br. s)、 2. 13 (m)、 2. 49 (m
2
)、 2. 68 (m)、 2. 95 (m)、 3. 35 (br. s)、 3. 51 (br. s)、 3. 56 (br. s)、 3. 71 (br. s)、 3. 82 (br. s)、 4. 16 (t)、 4. 46 (br. s)、 4. 54 (br. d)、 4. 88 (d)、 4. 99 (d)、 6. 63 (d) , 6. 87-7. l l (m)、 7. 73 (d) , 8. 69 (s)
〔実施例 2— 2〕
MTX- a -PhePhe-NHC H NH— HAの製造
2 4
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1-1で得られた化合物 1 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA—MTX 結合体の水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 228万、 MT Xの結合率は 1. 9%であった。
[0135] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 218万、 MTXの結合 率は 1. 9%であった。
[0136] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 1. 84 (m)、 2. 01 (br. s)、 2. 13 (m)、 2. 49 (t)
2
、 2. 68 (m)、 2. 95 (m)、 3. 36 (br. d)、 3. 51 (br. d)、 3. 56 (br. s)、 3. 71 (br. s)、 3. 83 (br. s)、 4. 16 (t)、 4. 46 (br. d)、 4. 55 (br. d)、 4. 88 (d)、 4. 98 (d)、 6. 63 (d) , 6. 87-7. 13 (m)、 7. 74 (d) , 8. 70 (s)
〔実施例 2— 2,〕
MTX- a -PhePhe-NHC H NH— HAの製造
2 4
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1-1で得られた化合物 1 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA—MTX 結合体の水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 219万、 MT Xの結合率は 2. 2%であった。
[0137] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌
水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 206万、 MTXの結合 率は 2. 3%であった。
[0138] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 1. 83 (m)、 2. 01 (br. s)、 2. 14 (m)、 2. 52 (m
2
)、 2. 70 (m)、 2. 96 (m)、 3. 35 (br. s)、 3. 51 (br. s)、 3. 57 (br. s)、 3. 71 (br. s)、 3. 83 (br. s)、 4. 16 (t)、 4. 46 (br. s)、 4. 55 (br. s)、 4. 87 (d)、 4. 97 (d)、 6. 66 (d) , 6. 88-7. 09 (m)、 7. 72 (d) , 8. 69 (s)
〔実施例 2—3〕
MTX- a -PhePhe-NHC H NH— HAの製造
2 4
ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万)にテトラヒドロフラン (THF) ( 10ml)をカ卩えた懸濁液に、 3—ヒドロキシー 3, 4—ジヒドロー 4 ォキソ—1, 2, 3—べンゾ トリアジン(HOOBt) (0. 125mmol)及び実施例 1 1で得られた化合物 1 (0. 008m mol)を超純水と THFの等量混合液(20ml)に溶解した液を添加した後、トリス [2—( 2—メトキシェトキシ)ェチル]ァミン(0. 118mmol)を超純水と THFの等量混合液(1 0ml)に溶解した液を添加し、 5°Cにて攪拌した。攪拌を開始してから 30分後に 1ーェ チルー 3— (3—ジメチルァミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC) (0. 125mmol) を超純水(10ml)に溶解した液を添加し、 5°Cにて 20時間攪拌した。この反応液に、 0. 09Nの水酸ィ匕ナトリウム水溶液(220ml)を添カ卩し、 5°Cにて 3. 5時間攪拌した。こ の溶液に 1Nの塩酸(20ml)を添加することにより中和し、さらに塩ィ匕ナトリウム(9g) を超純水(45ml)に溶解した液を添カ卩したのち、エタノール(600ml)を滴下してエタ ノール析出を行い、析出物を遠心分離により分離した。析出物を超純水 (40ml)に溶 解し、標題の HA— MTX結合体の水溶液を得た。ヒアルロン酸を標準物質とするゲ ルろ過法により求めた分子量は約 232万であった。また、得られた結合体の MTXの 結合率は、紫外吸収(259nm)を測定することにより算出したところ、 0. 6%であった
[0139] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 217万、 MTXの結合 率は 0. 5%であった。
[0140] 'H-NMR (500MHZ, D O): δ 2. 01 (br. s)、 2. 52 (m)、 2. 69 (m)、 2. 95 (m
)、 3. 34 (br. d)、 3. 51 (br. s)、 3. 57 (br. s)、 3. 71 (br. s)、 3. 83 (br. s)、 4. 1 6 (t)、 4. 46 (br. s)、 4. 55 (br. s)、 6. 66 (d)、 6. 87—7. 10 (m)、 7. 72 (d)、 8.
69 (s)
〔実施例 2—4〕
MTX- a -PhePhe-NHC H NH— HAの製造
2 4
ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万)にテトラヒドロフラン (THF) ( 10ml)をカ卩えた懸濁液に、 3—ヒドロキシー 3, 4—ジヒドロー 4 ォキソ—1, 2, 3—べンゾ トリアジン(HOOBt) (0. 125mmol)及び実施例 1 1で得られた化合物 1 (0. 015m mol)を超純水と THFの等量混合液(20ml)に溶解した液を添加した後、トリス [2—( 2—メトキシェトキシ)ェチル]ァミン(0. l lOmmol)を超純水と THFの等量混合液(1 0ml)に溶解した液を添加し、 5°Cにて攪拌した。攪拌を開始してから 30分後に 1ーェ チルー 3— (3—ジメチルァミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC) (0. 125mmol) を超純水(10ml)に溶解した液を添加し、 5°Cにて 20時間攪拌した。この反応液に、 0. 09Nの水酸ィ匕ナトリウム水溶液(220ml)を添カ卩し、 5°Cにて 3. 5時間攪拌した。こ の溶液に 1Nの塩酸(20ml)を添加することにより中和し、さらに塩ィ匕ナトリウム(9g) を超純水(45ml)に溶解した液を添カ卩したのち、エタノール(600ml)を滴下してエタ ノール析出を行い、析出物を遠心分離により分離した。析出物を超純水 (40ml)に溶 解し、標題の HA— MTX結合体の水溶液を得た。ヒアルロン酸を標準物質とするゲ ルろ過法により求めた分子量は約 232万であった。また、得られた結合体の MTXの 結合率は、紫外吸収(259nm)を測定することにより算出したところ、 1. 1%であった
[0141] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 223万、 MTXの結合 率は 1. 1%であった。
[0142] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 1. 84 (m)、 2. 01 (br. s)、 2. 13 (m)、 2. 52 (m
2
)、 2. 70 (m)、 2. 96 (m)、 3. 35 (br. s)、 3. 51 (br. s)、 3. 57 (br. s)、 3. 71 (br. s)、 3. 83 (br. s)、 4. 16 (t)、 4. 46 (br. s)、 4. 55 (br. s)、 6. 66 (d)、 6. 88—7. 09 (m)、 7. 72 (d) , 8. 69 (s)
〔実施例 2—5〕
MTX- a -PhePhe-NHC H NH— HAの製造
2 4
ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万)にテトラヒドロフラン (THF) ( 10ml)をカ卩えた懸濁液に、 3—ヒドロキシー 3, 4—ジヒドロー 4 ォキソ—1, 2, 3—べンゾ トリアジン(HOOBt) (0. 125mmol)及び実施例 1 1で得られた化合物 1 (0. 020m mol)を超純水と THFの等量混合液(20ml)に溶解した液を添加した後、トリス [2—( 2—メトキシエトキシ)ェチル]ァミン(0. 105mmol)を超純水と THFの等量混合液(1 0ml)に溶解した液を添加し、 5°Cにて攪拌した。攪拌を開始してから 30分後に 1ーェ チルー 3— (3—ジメチルァミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC) (0. 125mmol) を超純水(10ml)に溶解した液を添加し、 5°Cにて 20時間攪拌した。この反応液に、 0. 09Nの水酸ィ匕ナトリウム水溶液(220ml)を添カ卩し、 5°Cにて 3. 5時間攪拌した。こ の溶液に 1Nの塩酸(20ml)を添加することにより中和し、さらに塩ィ匕ナトリウム(9g) を超純水(45ml)に溶解した液を添カ卩したのち、エタノール(600ml)を滴下してエタ ノール析出を行い、析出物を遠心分離により分離した。析出物を超純水 (40ml)に溶 解し、標題の HA— MTX結合体の水溶液を得た。ヒアルロン酸を標準物質とするゲ ルろ過法により求めた分子量は約 227万であった。また、得られた結合体の MTXの 結合率は、紫外吸収(259nm)を測定することにより算出したところ、 1. 4%であった
[0143] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 209万、 MTXの結合 率は 1. 3%であった。
[0144] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 1. 84 (m)、 2. 01 (br. s)、 2. 13 (m)、 2. 49 (t)
2
、 2. 68 (m)、 2. 95 (m)、 3. 36 (br. s)、 3. 51 (br. s)、 3. 56 (br. s)、 3. 71 (br. s )、 3. 83 (br. s)、 4. 16 (t)、 4. 46 (br. s)、 4. 55 (br. d)、 4. 88 (d)、 4. 98 (d)、 6. 63 (d) , 6. 87-7. 13 (m)、 7. 74 (d) , 8. 70 (s)
〔実施例 2— 6〕
MTX- a -PhePhe-NHC H NH— HAの製造
2 4
ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万)にテトラヒドロフラン (THF) (
10ml)をカ卩えた懸濁液に、 3—ヒドロキシー 3, 4—ジヒドロー 4 ォキソ—1 , 2, 3—べンゾ トリアジン(HOOBt) (0. 125mmol)及び実施例 1 1で得られた化合物 1 (0. 063m mol)を超純水と THFの等量混合液(20ml)に溶解した液を添加した後、トリス [2—( 2—メトキシエトキシ)ェチル]ァミン(0. 063mmol)を超純水と THFの等量混合液(1 0ml)に溶解した液を添加し、 5°Cにて攪拌した。攪拌を開始してから 30分後に 1ーェ チルー 3— (3—ジメチルァミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC) (0. 125mmol) を超純水(10ml)に溶解した液を添加し、 5°Cにて 20時間攪拌した。この反応液に、 0. 09Nの水酸ィ匕ナトリウム水溶液(220ml)を添カ卩し、 5°Cにて 3. 5時間攪拌した。こ の溶液に 1Nの塩酸(20ml)を添加することにより中和し、さらに塩ィ匕ナトリウム(9g) を超純水(45ml)に溶解した液を添カ卩したのち、エタノール(600ml)を滴下してエタ ノール析出を行い、析出物を遠心分離により分離した。析出物を超純水 (40ml)に溶 解し、標題の HA— MTX結合体の水溶液を得た。ヒアルロン酸を標準物質とするゲ ルろ過法により求めた分子量は約 205万であった。また、得られた結合体の MTXの 結合率は、紫外吸収(259nm)を測定することにより算出したところ、 3. 9%であった
[0145] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 191万、 MTXの結合 率は 3. 8%であった。
[0146] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 1. 84 (m)、 2. 02 (br. s)、 2. 15 (m)、 2. 53 (t)
2
、 2. 70 (m)、 2. 96 (m)、 3. 35 (br. s)、 3. 51 (br. s)、 3. 57 (br. s)、 3. 71 (br. s )、 3. 83 (br. s)、 4. 16 (t)、 4. 46 (br. s)、 4. 55 (br. s)、 4. 89 (s)、 4. 96 (d)、 6 . 66 (d) , 6. 87-7. 10 (m)、 7. 72 (d) , 8. 68 (s)
〔実施例 2— 7〕
MTX- a -PhePhe-NHC H NH— HAの製造
2 4
ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万)にテトラヒドロフラン (THF) ( 10ml)をカ卩えた懸濁液に、 3—ヒドロキシー 3, 4—ジヒドロー 4 ォキソ—1 , 2, 3—べンゾ トリアジン(HOOBt) (0. 125mmol)及び実施例 1 1で得られた化合物 1 (0. 125m mol)を超純水と THFの等量混合液(20ml)に溶解した液を添カ卩した後、超純水と T
HFの等量混合液(10ml)を添加し、 5°Cにて攪拌した。攪拌を開始してから 30分後 に 1ーェチルー 3— (3—ジメチルァミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC) (0. 125 mmol)を超純水(10ml)に溶解した液を添加し、 5°Cにて 20時間攪拌した。この反 応液に、 0. 09Nの水酸ィ匕ナトリウム水溶液(220ml)を添カ卩し、 5°Cにて 3. 5時間攪 拌した。この溶液に 1Nの塩酸(20ml)を添加することにより中和し、さらに塩ィ匕ナトリ ゥム(9g)を超純水(45ml)に溶解した液を添カ卩したのち、エタノール (600ml)を滴 下してエタノール析出を行い、析出物を遠心分離により分離した。析出物を超純水( 40ml)に溶解し、標題の HA— MTX結合体の水溶液を得た。ヒアルロン酸を標準物 質とするゲルろ過法により求めた分子量は約 197万であった。また、得られた結合体 の MTXの結合率は、紫外吸収(259nm)を測定することにより算出したところ、 4. 5 %であった。
[0147] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 174万、 MTXの結合 率は 4. 4%であった。
[0148] 'H-NMR (500MHZ, D O): δ 1. 83 (m)、 1. 93 (m)、 2. 02 (br. s)、 2. 14 (m
2
)、 2. 53 (t)、 2. 69 (m)、 2. 95 (m)、 3. 35 (br. s)、 3. 51 (br. s)、 3. 57 (br. s)、
3. 71 (br. s)、 3. 83 (br. s)、 4. 16 (t)、 4. 46 (br. s)、 4. 55 (br. d)、 4. 87 (d)、
4. 95 (d) , 6. 67 (d) , 6. 87—7. 10 (m)、 7. 71 (d) , 8. 68 (s)
〔実施例 2— 8〕
MTX- a -PhePhe-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1-2で得られた化合物 2 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA—MTX 結合体の水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 211万、 MT Xの結合率は 1. 6%であった。
[0149] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 198万、 MTXの結合 率は 1. 4%であった。
〔実施例 2—9〕
MTX- a -PhePhe-NHC H O NH— HAの製造
10 20 2
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1-3で得られた化合物 3 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA—MTX 結合体の水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 183万、 MT Xの結合率は 1. 8%であった。
[0150] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 155万、 MTXの結合 率は 1. 7%であった。
〔実施例 2— 10〕
MTX- a -PhePhe-NHC H O NH— HAの製造
8 16 2
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1-4で得られたィ匕合物 4 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA—MTX 結合体の水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 189万、 MT Xの結合率は 1. 6%であった。
[0151] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 162万、 MTXの結合 率は 1. 6%であった。
〔実施例 2— 11〕
MTX- a -PhePhe-NHC H O NH— HAの製造
6 12 2
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1-5で得られた化合物 5 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA—MTX 結合体の水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 192万、 MT Xの結合率は 1. 9%であった。
[0152] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 162万、 MTXの結合 率は 2. 0%であった。
[0153] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 1. 77—1. 85 (m)、 2. 02 (br. s)、 2. 16—2. 24
2
(m)、 2. 51 (m)、 2. 66 (m)、 2. 92 (m)、 3. 00 (m)、 3. 35 (br. s)、 3. 51 (br. s)
、 3. 57 (br. s)、 3. 72 (br. s)、 3. 83 (br. s)、 4. 20 (m)、 4. 46 (br. s)、 4. 55 (b r. s)、 6. 68 (d) , 6. 95—7. 18 (m)、 7. 76 (d) , 8. 72 (s)
〔実施例 2— 12〕
MTX- a -PhePhe-NHC H ONH— HAの製造
4 8
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1-6で得られたィ匕合物 6 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA—MTX 結合体の水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 172万、 MT Xの結合率は 2. 0%であった。
[0154] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 149万、 MTXの結合 率は 1. 9%であった。
[0155] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 1. 77—1. 84 (m)、 2. 01 (br. s)、 2. 20—2. 28
2
(m)、 2. 49 (m)、 2. 64 (m)、 2. 93 (m)、 3. 00 (m)、 3. 35 (br. s)、 3. 52 (br. s) 、 3. 58 (br. s)、 3. 73 (br. s)、 3. 83 (br. s)、 4. 20 (t)、 4. 47 (br. s)、 4. 55 (br . s)、 4. 92 (d) , 5. 06 (d) , 6. 64 (d) , 6. 94—7. 19 (m)、 7. 77 (d) , 8. 73 (s)
〔実施例 2— 13〕
MTX- a -PhePhe-NHC H NH— HAの製造
5 10
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1-7で得られた化合物 7 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA—MTX 結合体の水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 214万、 MT Xの結合率は 1. 4%であった。
[0156] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 196万、 MTXの結合 率は 1. 2%であった。
〔実施例 2—14〕
MTX- a— PhePhe— Lys— HAの製造
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1-8で得られたィ匕合物 8 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA—MTX
結合体の水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 189万、 MT Xの結合率は 1. 4%であった。
[0157] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 172万、 MTXの結合 率は 1. 4%であった。
〔実施例 2 - 15〕
MTX- a -PheGly-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 80万) と実施例 1-2で得られた化合物 2 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA-MTX結 合体の水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 83万、 MTX の結合率は 1. 4%であった。
[0158] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2— 1と同様の方法で求めた分子量は約 80万、 MTXの結合 率は 1. 4%であった。
〔実施例 2— 16〕
MTX- a -PheGly-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 80万)にテトラヒドロフラン (THF) (1 Oml)をカ卩えた懸濁液に、 3—ヒドロキシー 3, 4—ジヒドロー 4 ォキソ 1, 2, 3—べンゾト リアジン(HOOBt) (0. 125mmol)及び実施例 1—2で得られた化合物 2 (0. 009m mol)を超純水と THFの等量混合液(20ml)に溶解した液を添加した後、トリス [2—( 2—メトキシェトキシ)ェチル]ァミン(0. 116mmol)を超純水と THFの等量混合液(1 0ml)に溶解した液を添加し、 5°Cにて攪拌した。攪拌を開始してから 30分後に 1ーェ チルー 3— (3—ジメチルァミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC) (0. 125mmol) を超純水(10ml)に溶解した液を添加し、 5°Cにて 20時間攪拌した。この反応液に、 0. 09Nの水酸ィ匕ナトリウム水溶液(220ml)を添カ卩し、 5°Cにて 3. 5時間攪拌した。こ の溶液に 1Nの塩酸(20ml)を添加することにより中和し、さらに塩ィ匕ナトリウム(9g) を超純水(45ml)に溶解した液を添カ卩したのち、エタノール(600ml)を滴下してエタ ノール析出を行い、析出物を遠心分離により分離した。析出物を大塚生理食塩水 (4
OmL)に溶解し、標題の HA— MTX結合体の水溶液を得た。ヒアルロン酸を標準物 質とするゲルろ過法により求めた分子量は約 83万であった。また、得られた結合体の MTXの結合率は、紫外吸収(259nm)を測定することにより算出したところ、 0. 5% であった。
[0159] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2— 1と同様の方法で求めた分子量は約 81万、 MTXの結合 率は 0. 5%であった。
〔実施例 2— 17〕
MTX- a -PheGly-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 80万)にテトラヒドロフラン (THF) (1 Oml)をカ卩えた懸濁液に、 3—ヒドロキシー 3, 4—ジヒドロー 4 ォキソ 1, 2, 3—べンゾト リアジン(HOOBt) (0. 125mmol)及び実施例 1—2で得られた化合物 2 (0. 125m mol)を超純水と THFの等量混合液(20ml)に溶解した液を添カ卩した後、超純水と T HFの等量混合液(10ml)を添加し、 5°Cにて攪拌した。攪拌を開始してから 30分後 に 1ーェチルー 3— (3—ジメチルァミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC) (0. 125 mmol)を超純水(10ml)に溶解した液を添加し、 5°Cにて 20時間攪拌した。この反 応液に、 0. 09Nの水酸ィ匕ナトリウム水溶液(220ml)を添カ卩し、 5°Cにて 3. 5時間攪 拌した。この溶液に 1Nの塩酸(20ml)を添加することにより中和し、さらに塩ィ匕ナトリ ゥム(9g)を超純水(45ml)に溶解した液を添カ卩したのち、エタノール (600ml)を滴 下してエタノール析出を行い、析出物を遠心分離により分離した。析出物を超純水( 40ml)に溶解し、標題の HA— MTX結合体の水溶液を得た。ヒアルロン酸を標準物 質とするゲルろ過法により求めた分子量は約 77万であった。また、得られた結合体の MTXの結合率は、紫外吸収(259nm)を測定することにより算出したところ、 3. 4% であった。
[0160] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2— 1と同様の方法で求めた分子量は約 76万、 MTXの結合 率は 3. 4%であった。
〔実施例 2 - 18〕
MTX- a -PheGly-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1-9で得られた化合物 9 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA—MTX 結合体の水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 199万、 MT Xの結合率は 1. 5%であった。
[0161] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 186万、 MTXの結合 率は 1. 4%であった。
[0162] 'H-NMR (500MHZ, D O): δ 1. 59 (m)、 1. 78 (m)、 1. 90—1. 95 (m)、 2. 0
2
2 (br. s)、 2. 13-2. 23 (m)、 2. 99—3. 14 (m)、 3. 28 (s)、 3. 35 (br. s)、 3. 51 ( br. s)、 3. 57 (br. s)、 3. 71 (br. s)、 3. 83 (br. s)、 4. 26 (t)、 4. 46 (br. s)、 4. 54 (br. s)、 4. 92 (s)、 6. 93 (d)、 7. 13—7. 20 (m)、 7. 66 (d)、 8. 69 (s)
〔実施例 2— 19〕
MTX- a -PheGly-NHC H O NH— HAの製造
10 20 2
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—10で得られたィ匕合物 10 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA—MT X結合体の水溶液を得た。
[0163] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 144万、 MTXの結合 率は 1. 8%であった。
[0164] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 1. 49 (m)、 1. 60 (m)、 1. 76 (m)、 2. 01 (br. s
2
)、 2. 09-2. 15 (m)、 2. 20—2. 28 (m)、 2. 99—3. 09 (m)、 3. 10—3. 17 (m)、 3 . 33 (br. s)、 3. 51 (br. s)、 3. 57 (br. s)、 3. 71 (br. s)、 3. 83 (br. s)、 4. 30 (m )、 4. 46 (br. s)、 4. 55 (br. d)、 4. 97 (s)、 6. 91 (d)、 7. 13 (m)、 7. 17—7. 21 ( m)、 7. 67 (d) , 8. 73 (s)
〔実施例 2—20〕
MTX- a -PheGly-NHC H O NH— HAの製造
8 16 2
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万
)と実施例 1 11で得られた化合物 11 (0. O31mmol)を反応させ、標題の HA— MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 173万、 M TXの結合率は 1. 6%であった。
[0165] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 150万、 MTXの結合 率は 1. 6%であった。
[0166] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 1. 64 (m)、 1. 78 (m)、 2. 01 (br. s)、 2. 09—2
2
. 17 (m)、 2. 24 (m)、 3. 01 (m)、 3. 08 (m)、 3. 16 (m)、 3. 34 (br. s)、 3. 51 (b r. s)、 3. 56 (br. s)、 3. 71 (br. s)、 3. 83 (br. s)、 4. 31 (m)、 4. 46 (br. s)、 4. 5 4 (br. s)、 4. 97 (s)、 6. 91 (d) , 7. l l (m)、 7. 14—7. 21 (m)、 7. 67 (d) , 8. 72 ( s)
〔実施例 2— 21〕
MTX- a -PheGly-NHC H O NH— HAの製造
6 12 2
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—12で得られたィ匕合物 12 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA— MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 150万、 M TXの結合率は 2. 3%であった。
[0167] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 139万、 MTXの結合 率は 2. 3%であった。
〔実施例 2—22〕
MTX- a -PheGly-NHC H ONH— HAの製造
4 8
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—13で得られたィ匕合物 13 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA— MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 156万、 M TXの結合率は 2. 0%であった。
[0168] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 140万、 MTXの結合
率は 2. 2%であった。
〔実施例 2-23〕
MTX- a -PhePro-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—14で得られたィ匕合物 14 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA— MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 166万、 M TXの結合率は 1. 6%であった。
[0169] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 152万、 MTXの結合 率は 1. 6%であった。
〔実施例 2—24〕
MTX- a -Phe β Ala-NHC H O NH—HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—15で得られたィ匕合物 15 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA—MT X結合体の水溶液を得た。
[0170] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 152万、 MTXの結合 率は 1. 5%であった。
〔実施例 2-25〕
MTX- a -Phe β Ala-NHC H NH—HAの製造
2 4
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—16で得られたィ匕合物 16 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA— MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 209万、 M TXの結合率は 2. 3%であった。
[0171] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 198万、 MTXの結合 率は 2. 3%であった。
〔実施例 2-26〕
MTX- a -Phe-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—17で得られたィ匕合物 17(0.031mmol)を反応させ、標題の HA—MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 213万、 M TXの結合率は 1. 7%であった。
[0172] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 179万、 MTXの結合 率は 1. 7%であった。
[0173] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 1.63 (m)、 1. 79(m)、 2.02 (br. s)、 2. 20 (m
2
)、 2. 28(m)、 3.08(m)、 3. 10—3. 20(m)、 3. 31(s)、 3. 35 (br. s)、 3. 52 (br . s)、 3. 56 (br. s)、 3. 72 (br. s)、 3.84 (br. s)、 4. 28 (t)、 4.47 (br. s)、 4. 54 (br. s)、 4. 97(s)、 6. 94(d), 7.06(t)、 7. 13(d), 7.67(d), 8. 73 (s) 〔実施例 2—27〕
ΜΤΧ-α-Ile-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—18で得られたィ匕合物 18(0.031mmol)を反応させ、標題の HA—MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 192万、 M TXの結合率は 1. 7%であった。
[0174] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 162万、 MTXの結合 率は 1. 7%であった。
[0175] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 0.84(t)、0. 89(d), 1. 18(m)、 1.47(m)、 1
2
. 78(m)、 1.83-1. 90(m)、 2.02 (br. s)、 2. 36(m)、 3. 24(s)、 3. 35 (br. s) 、 3. 51 (br. s)、 3. 57 (br. s)、 3.63 (br. s)、 3. 71 (br. s)、 3.83 (br. s)、 4.09 (d)、 4.45 (br. s)、 4. 55 (br. s)、 4. 93 (s)、 6. 92 (d)、 7. 72 (d)、 8.68 (s)
〔実施例 2-28〕
ΜΤΧ-α-Ile-NHC H NH— HAの製造
2 4
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万
)と実施例 1—19で得られたィ匕合物 19 (0. O31mmol)を反応させ、標題の HA— MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 231万、 M TXの結合率は 2. 1%であった。
[0176] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 202万、 MTXの結合 率は 2. 1%であった。
〔実施例 2—29〕
ΜΤΧ- α -Glu-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—20で得られたィ匕合物 20 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA— MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 201万、 M TXの結合率は 1. 5%であった。
[0177] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 183万、 MTXの結合 率は 1. 5%であった。
[0178] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 1. 57(m)_、 1. 77 (m)、 2. 02 (br. s)、 2. 25 (m
2
)、 2. 37 (t)、 3. 24 (s)、 3. 25 (s)、 3. 35 (br. s)、 3. 51 (br. s)、 3. 56 (br. s)、 3 . 71 (br. s)、 3. 83 (br. s)、 4. 13 (m)、 4. 22 (m)、 4. 36 (m)、 4. 46 (br. s)、 4. 55 (br. s)、 4. 91 (s)、 6. 94 (d)、 7. 76 (d)、 8. 66 (s)、 8. 68 (s)
注:下線部分はマイナーシグナルであり、これにより a体と γ体の混合物と推定した。 〔実施例 2—30〕
ΜΤΧ- α -Glu-NHC H NH— HAの製造
2 4
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1 21で得られた化合物 21 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA— MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 226万、 M TXの結合率は 2. 1%であった。
[0179] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 206万、 MTXの結合
率は 2. 1%であった。
〔実施例 2 - 31〕
MTX- a -Tyr-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—22で得られたィ匕合物 22(0.031mmol)を反応させ、標題の HA— MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 190万、 M TXの結合率は 1.6%であった。
[0180] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 176万、 MTXの結合 率は 1. 7%であった。
[0181] 'H-NMR (500MHZ, D O): δ 1. 63 (m)、 1. 77 (m)、 2. 02 (br. s)、 2. 23—2
2
. 35(m)、 2. 95(m)、 3.03—3. 21(m)、 3. 34 (br. s)、 3. 51 (br. s)、 3. 58 (br . s)、 3. 71 (br. s)、 3.83 (br. s)、 4. 28 (m)、 4.47 (br. d)、 4. 54 (br. s)、 4. 9 2(s)、 6. 58(d), 6. 94(d), 7.66(d), 8.68 (s)
〔実施例 2-32〕
MTX- a -Trp-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—23で得られたィ匕合物 23(0.031mmol)を反応させ、標題の HA— MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 187万、 M TXの結合率は 1. 9%であった。
[0182] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 139万、 MTXの結合 率は 1. 9%であった。
[0183] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 1. 53(m)、 1. 74(m)、 2. 01 (br. s)、 2. 09—2
2
. 15(m)、 2.46(m)、 2.85(m)、 3.05(m)、 3. 35 (br. s)、 3. 52 (br. s)、 3. 58 (br. s)、 3. 74 (br. s)、 3. 83 (br. s)、 4. 27 (m)、 4.48 (br. d)、 4. 55 (br. s)、 6 . 83(d), 6. 99(s)、 7.05(s)、 7. 15(d), 7.43(d), 7.49(s)、 8. 74 (s) 〔実施例 2-33〕
ΜΤΧ- α -Ser-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—24で得られたィ匕合物 24 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA— MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 186万、 M TXの結合率は 1. 7%であった。
[0184] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 165万、 MTXの結合 率は 1. 7%であった。
[0185] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 1. 61 (m)、 1. 76 (m)、 2. 02 (br. s)、 2. 38 (t)
2
、 2. 51 (m)、 3. 24 (s)、 3. 25 (s)、 3. 35 (br. s)、 3. 50 (br. s)、 3. 56 (br. s)、 3 . 58 (br. s)、 3. 71 (br. s)、 3. 83 (br. s)、 4. 28 (m)、 4. 39 (m)、 4. 46 (br. s)、 4. 54 (br. s)、 4. 91 (s)、 6. 93 (d)、 7. 70 (d)、 7. 76 (d)、 8. 66 (s)、 8. 68 (s) 注:下線部分はマイナーシグナルであり、これにより a体と γ体の混合物と推定した。 〔実施例 2—34〕
MTX- a -Leu-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—25で得られたィ匕合物 25 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA— MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 189万、 M TXの結合率は 1. 7%であった。
[0186] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 147万、 MTXの結合 率は 1. 6%であった。
[0187] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 0. 84 (d) , 0. 89 (d) , 1. 52—1. 68 (m)、 1. 72
2
-1. 83 (m)、 2. 01 (br. s)、 2. 45 (t)、 3. 34 (br. s)、 3. 50 (br. s)、 3. 57 (br. s) 、 3. 72 (br. s)、 3. 83 (br. s)、 4. 28 (m)、 4. 45 (br. d)、 4. 54 (br. s)、 4. 95 (s )、6. 91 (d) , 7. 72 (d) , 8. 69 (s)
〔実施例 2— 35〕
ΜΤΧ- α -Val-NHC H O NH— HAの製造
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—26で得られたィ匕合物 26 (0. O31mmol)を反応させ、標題の HA—MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 187万、 M TXの結合率は 1. 7%であった。
[0188] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 156万、 MTXの結合 率は 1. 7%であった。
[0189] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 0. 93 (m)、 1. 78 (m)、 2. 01 (br. s)、 2. 11—2
2
. 19 (m)、 2. 47 (m)、 3. 24 (s)、 3. 34 (br. s)、 3. 51 (br. s)、 3. 57 (br. s)、 3. 63 (br. s)、 3. 72 (br. s)、 3. 83 (br. s)、 4. 02 (d)、 4. 47 (br. d)、 4. 54 (br. s) 、 4. 95 (s)、 6. 91 (d)、 7. 72 (d)、 8. 69 (s)
〔実施例 2-36〕
ΜΤΧ- α -His-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—27で得られたィ匕合物 27 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA— MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 191万、 M TXの結合率は 1. 2%であった。
[0190] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 162万、 MTXの結合 率は 1. 2%であった。
[0191] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 1. 70 (m)、 1. 79 (m)、 2. 01 (br. s)、 2. 23—2
2
. 36 (m)、 3. 13-3. 22 (m)、 3. 26 (s)、 3. 34 (br. s)、 3. 50 (br. s)、 3. 56 (br. s)、 3. 61 (br. s)、 3. 71 (br. s)、 3. 83 (br. s)、 4. 33 (t)、 4. 46 (br. d)、 4. 54 ( br. s)、 4. 96 (s)、 6. 92 (d) , 7. 30 (s)、 7. 73 (d) , 8. 57 (s)、 8. 70 (s) 〔実施例 2— 37〕
ΜΤΧ- α -Pro-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—28で得られたィ匕合物 28 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA—MT
X結合体の水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 167万、 M TXの結合率は 1. 5%であった。
[0192] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 152万、 MTXの結合 率は 1. 6%であった。
〔実施例 2—38〕
MTX- α - β Ala-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—29で得られたィ匕合物 29 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA— MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 191万、 M TXの結合率は 1. 7%であった。
[0193] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 143万、 MTXの結合 率は 1. 7%であった。
[0194] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 1. 60 (m)、 1. 67 (m)、 1. 79 (m)、 2. 01 (br. s
2
)、 2. 42 (m)、 2. 47 (m)、 3. 09 (t)、 3. 14 (t)、 3. 34 (br. s)、 3. 51 (br. s)、 3. 57 (br. s)、 3. 73 (br. s)、 3. 82 (br. s)、 4. 47 (br. s)、 4. 54 (br. d)、 4. 96 (s) 、 6. 92 (d) , 7. 73 (d) , 8. 70 (s)
〔実施例 2— 39〕
MTX- y -PhePhe-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—30で得られたィ匕合物 30 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA— MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 209万、 M TXの結合率は 1. 5%であった。
[0195] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 188万、 MTXの結合 率は 1. 5%であった。
[0196] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 1. 52 (m)、 1. 81 (m)、 2. 02 (br. s)、 2. 16—2
. 29 (m)、 2. 60 (m)、 2. 76 (m)、 2. 99 (m)、 3. 07 (m)、 3. 18—3. 26 (m)、 3. 3 2 (s)、 3. 35 (br. s)、 3. 52 (br. s)、 3. 56 (br. s)、 3. 66 (br. s)、 3. 73 (br. s)、 3 . 84 (br. s)、4. 15 (t)、 4. 27 (t)、 4. 36 (m)、 4. 47 (br. s)、 4. 55 (br. d)、 6. 8 6 (d)、 6. 92-6. 99 (m)、 7. 02—7. 16 (m)、 7. 79 (d)、 8. 71 (s)
〔実施例 2—40〕
MTX- y -PhePhe-NHC H O NH— HAの製造
6 12 2
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1 31で得られた化合物 31 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA— MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 189万、 M TXの結合率は 2. 0%であった。
[0197] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 176万、 MTXの結合 率は 2. 0%であった。
[0198] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 2. 02 (br. s)、 2. 15—2. 24 (m)、 2. 60 (m)、 2
2
. 74-2. 83 (m)、 3. 12—3. 19 (m)、 3. 20—3. 23 (m)、 3. 29 (s)、 3. 35 (br. s) 、 3. 51 (br. s)、 3. 57 (br. s)、 3. 71 (br. s)、 3. 83 (br. s)、 4. 21 (t)、 4. 26 (t) 、 4. 32 (m)、 4. 46 (br. s)、 4. 55 (br. d)、 6. 84 (s)、 6. 93 (d) , 7. 00—7. 13 ( m)、 7. 76 (d) , 8. 64 (s)
〔実施例 2— 41〕
MTX- y -PhePhe-NHC H ONH— HAの製造
4 8
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—32で得られたィ匕合物 32 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA— MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 196万、 M TXの結合率は 2. 1%であった。
[0199] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 180万、 MTXの結合 率は 2. 1%であった。
〔実施例 2— 42〕
MTX- y -PheGly-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—33で得られたィ匕合物 33(0.031mmol)を反応させ、標題の HA— MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 190万、 M TXの結合率は 1.4%であった。
[0200] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 172万、 MTXの結合 率は 1.5%であった。
[0201] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 1.69(m)、 1.79(m)、 2.02 (br. s)、 2.19—2
2
.26(m)、 2.29(m)、 2.66(m)、 2.82(m)、 3.13(m)、 3.20(m)、 3.29(s)、 3.34 (br. s)、 3.51 (br. s)、 3.56 (br. s)、 3.71 (br. s)、 3.83 (br. s)4. 16 (t) 、 4.33 (m)、 4.46 (br. s)、 4.54 (br. s)、 4.94 (d)、 6.82 (s)、 6.99—7.08 (m )、 7.75(d), 8.68 (s)
〔実施例 2—43〕
MTX- y -Phe-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—34で得られたィ匕合物 34(0.031mmol)を反応させ、標題の HA— MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 187万、 M TXの結合率は 1.7%であった。
[0202] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 165万、 MTXの結合 率は 1.7%であった。
[0203] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 1.44(m)、 1.80(m)、 2.02 (br. s)、 2.31(m
2
)、 2.53(m)、 2.68(m)、 2.88(m)、 3.01(m)、 3.13(m)、 3. 18(m)、 3.31 ( s)、 3.35 (br. s)、 3.51 (br. s)、 3.58 (br. s)、 3.63 (br. s)、 3.72 (br. s)、 3. 84 (br. s)、 4.02 (t)、 4.37 (m)、 4.47 (br. s)、 4.55 (br. s)、 4.86 (d)、 4.98 (d)、 6.76(d)、 7.02-7.09(m)、 7.78(d), 8.72 (s)
〔実施例 2—44〕
ΜΤΧ- γ -Glu-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—35で得られたィ匕合物 35 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA—MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 179万、 M TXの結合率は 1. 6%であった。
[0204] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 149万、 MTXの結合 率は 1. 7%であった。
[0205] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 1. 61—1. 71 (m)、 1. 73—1. 88 (m)、 2. 01 (br
2
. s)、 2. 23 (m)、 2. 32 (t)、 2. 38—2. 55 (m)、 3. 07 (m)、 3. 34 (br. s)、 3. 51 ( br. s)、 3. 56 (br. s)、 3. 73 (br. s)、 3. 83 (br. s) 4. 15 (m)、 4. 46 (br. s)、 4. 5 5 (br. s)、 4. 95 (s)、 6. 91 (d)、 7. 70 (d)、 8. 71 (s)
〔実施例 2—45〕
MTX- a -D-Phe-D-Phe-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—36で得られたィ匕合物 36 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA—MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 148万、 M TXの結合率は 1. 4%であった。
[0206] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 135万、 MTXの結合 率は 1. 4%であった。
〔実施例 2— 46〕
MTX- γ -D-Phe-D-Phe-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—37で得られたィ匕合物 37 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA— MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 160万、 M TXの結合率は 1. 4%であった。
[0207] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌
水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 141万、 MTXの結合 率は 1. 3%であった。
〔実施例 2— 47〕
MTX- a -AsnPhePhe-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—38で得られたィ匕合物 38 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA—MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 210万、 M TXの結合率は 1. 3%であった。
[0208] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 178万、 MTXの結合 率は 1. 2%であった。
[0209] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 1. 60 (m)、 1. 80 (m)、 2. 02 (br. s)、 2. 34 (m
2
)、 2. 54 (m)、 2. 60-3. 05 (m)、 3. 35 (br. s)、 3. 52 (br. s)、 3. 57 (br. s)、 3. 64 (br. s)、 3. 72 (br. s)、 3. 83 (br. s)、 4. 28 (m)、 4. 46 (br. s)、 4. 55 (br. s) 、 6. 61 (d) . 6. 77 (t)、 6. 82—7. 36 (m)、 7. 76 (d)、 7. 80 (d) , 8. 61 (s)、 8. 6 4
注:下線部分はマイナーシグナルであり、これにより a体と γ体の混合物と推定した。 〔実施例 2— 48〕
MTX- a / y -GlyPheLeuGlv-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 230万 )と実施例 1—39で得られたィ匕合物 39 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA— MT X結合体の水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 206万、 M TXの結合率は 1. 4%であった。
[0210] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2-1と同様の方法で求めた分子量は約 185万、 MTXの結合 率は 1. 3%であった。
[0211] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 0. 72 (d)、0. 77 (d) , 0. 81 (dl, 1. 32 (m)、 1
2
. 50 (m)、 1. 67-1. 82 (m)、 2. 01 (br. s)、 2. 23 (m)、 2. 33 (m)、 2. 75—3. 03
(m)、3. 51 (br. s)、 3. 58 (br. s)、 3. 71 (br. s)、 3. 83 (br. s)、 4. 16—4. 28 (m )、 4. 46 (br. s)、 4. 54 (br. s)、 6. 85 (d)、 6. 92—7. 06 (m)、 7. 75 (d)、 7. 78 ( d)、 8. 63 (s)、 8. 65 (s)
注:下線部分はマイナーシグナルであり、これにより a体と γ体の混合物と推定した。 〔実施例 2—49〕
ΜΤΧ- a -PhePhe-NHC H O NH— HAの製造
10 20 3
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 32万) と実施例 1-2で得られた化合物 2 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA-MTX結 合体の水溶液を得た。
[0212] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2— 1と同様の方法で求めた分子量は約 33万、 MTXの結合 率は 1. 1%であった。
[0213] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 1. 67 (m)、 1. 79 (m)、 1. 84—1. 94 (m)、2. 0
2
2 (br. s)、 2. 12-2. 20 (m)、 2. 59 (m)、 2. 77 (m)、 2. 91 (m)、 2. 99 (m)、 3. 1 2-3. 25 (m)、 3. 35 (br. s)、 3. 49 (br. s)、 3. 51 (br. s)、 3. 57 (br. s)、 3. 71 ( br. s)、 3. 83 (br. s) 4. 18 (t)、 4. 45 (br. d)、 4. 55 (br. d)、 4. 88 (d)、 4. 96 (d )、6. 76 (d) , 6. 95-7. 10 (m)、 7. 72 (d) , 8. 68 (s)
〔実施例 2—50〕
MTX- a -PhePhe-NHC H NH— HAの製造
2 4
実施例 2— 1と同様の方法で、ヒアルロン酸ナトリウム塩(500mg,分子量:約 34万) と実施例 1-1で得られた化合物 1 (0. 031mmol)を反応させ、標題の HA-MTX結 合体の水溶液を得た。実施例 2 - 1と同様の方法で求めた分子量は約 34万、 MTX の結合率は 2. 0%であった。
[0214] この水溶液を実施例 2— 1と同様の方法で精製し、標題の HA— MTX結合体の無菌 水溶液を得た。実施例 2— 1と同様の方法で求めた分子量は約 34万、 MTXの結合 率は 1. 9%であった。
[0215] 'H-NMR (500MHz, D O): δ 1. 83 (m)、 2. 01 (br. s)、 2. 12 (m)、 2. 52 (t)
2
、 2. 69 (m)、 2. 95 (m)、 3. 34 (br. d)、 3. 49 (br. d)、 3. 57 (br. s)、 3. 70 (br.
s)、 3.83 (br. s)、 4.16 (t)、 4.45 (br. d)、 4.54 (br. d)、 4.87 (d)、 4.96 (d)、 6.66(d), 6.88-7.09(m)、 7.72(d), 8.68 (s)
上記実施例 2— 1一 2— 50で得られた本発明の HA— MTX結合体を以下の表にまと めた。
[表 1-1]
[表 1-2]
実施例 2— 1 8 -Phe-Gl -NH-C! H
2 0
3- MH- 1.5 199万 1.4 186万 実施例 2— 1 9 a -Phe- Gly-NH- H
2 0
2- NH - NT 1.8 144万 実施例 2— 20 a -Phe-Gly-NH-CgH!
e0
2-NH- 1.6 173万 1.6 150万 実施例 2— 2 1 a -Phe-Gly-NH-C
BH
120
2-NH- 2.3 150万 2.3 139万 実施例 2— 22 a -Phe-Gly-NH-C
4H
aO-NH- 2.0 156万 2.2 M0万 実施例 2— 23 a -Phe-Pro - WH - C
oH
2O0
3-MH- 1.6 1E6万 1.6 152万 実施例 2— 24 a -Phe-jSAIa-NH-C
l oH
2 O0
3-NH- NT 1,5 152万 実施例 2— 25 a -Phe-jSAIa-NH-C
2H
4-NH- 2.3 20S万 2,3 193万 実施例 2— 26 a -Phe-NH-C, H
2 0
3-NH- 1.7 213万 1.7 179万 実施例 2— 2 7 a -1 le - NH - C
DH
2 O0
3-NH- 1.7 1S2万 1.7 1S2万 実施例 2— 2 8 a -1 le-NH-C
2H
4-NH- 2.1 231万 ?.1 202万 実施例 2— 2 9 ! a -Glu-NH-C
l oH
2 O0
3-NH- 1.5 201万 1.5 万 実施例 2— 30 -Glu— NH- C
2H
4-NH- 2.1 226万 2.† 206万 実施例 2— 3 1 -T r-NH-C, H
200
3- MH- 1.6 190万 1.7 176万 実施例 2 -3 2 a - Trp- NH-
nH 0
3- MH - 1. g 187万 1.9 133万 実施例 2— 3 3 a/ r -Ser-NH-C
l oH
2 o0
3-NH- 1.7 万 1.7 165万 実施例 2 - 34 a -Leu-NH-C
1 0H
2 0
3- NH- 1.7 万 1.6 147万 実施例 2 - 35 a - Vaト NH-C
oH
2O0
3-NH- 1.7 187万 1.7 156万 実施例 2 - 36 a -His - - C
nH
?o0,-NH- 1.2 191万 1.2 162万 実施例 2 - 3 7 a -ΡΓΟ-ΝΗ-Ε
ί 0H
≤ - MH 1.5 167万 1.6 152万 実施例 2 _ 38 a - /?Ala-NH-C
oH
2 0
3 NH- 1.7 191万 1.7 143万 実施例 2 - 39 r - Phe- Phe - NH- H
2 0
3-NH - 1.5 209万 1.5 188万 実施例 2 -40 r -Phe-Phe-NH-C^!
?0
?-rJH- 2.1 189万 2.0 Π6万 実施例 2— 4 1 r -Phe-Phe-NH-C,H
80-NH- 2.† 196万 2.1 180万 1-3]
実施例 2 - 4 2 T -P e-Gly-NH-C
l oH
200
3-NH- 1.4 190万 5 172万 実施例 2— 4 3 r -Phe-NH-C
l oH
2 O0
3-MH- 1.7 187万 1.7 165万 実施例 2 _ 4 4 了 -Glu-NH-C
l oH
2 O0
3-fJH- 1.6 179万 1, 7 149万 実施例 2— 4 5 a -Dp e-DPhe-NH-C
1 oH
z o0
3-NH- 1.4 148万 1,4 135万 実施例 2 - 4 6 Ύ -Dphe-DPhe-NH-C!
oH
? o0
3-NH- 1.4 160万 1.3 ,41万 実施例 2— 4 7 a /了 - Asn- Phe-Phe-NH-C,。H
2。0
3- NH 1.3 210万 1.2 8万 実施例 2 - 4 8 α/ Ύ -Gl
1.4 206万 1.3 万 実施例 2 _ 4 9 a -Phe-Phe-NH-C,
DH
2 O0
3-NH- HT NT 1.1 33万 実施例 2 - 5 0 a -Phe-Phe-NH-C
2H
4-NH- 2.0 34万 1, 9 34万
[0219] [実験例 1]
粘弾性の測定
ヒアルロン酸(分子量 190万、 80万)と実施例 2—1、 2—8、 2— 18、 2—27および 2—2 9の結合体の無菌水溶液の粘弾性を、 CSL500型ストレス制御式レオメーター(Carr i Med社製)で、直径 4cmのコーンを用い、 37°Cで測定した。図 1のように、各結合 体は分子量 80万と 190万のヒアルロン酸の中間の粘弾性を示した。
[0220] [実験例 2]
滑膜細胞増殖抑制作用
ヒト滑膜細胞 (HFLS)を用いて、 TNF- a刺激による細胞増殖亢進に対する本発 明の HA— MTX結合体の影響を検討した。関節リウマチ (RA)の主病巣は、滑膜組 織であり、その特徴の一つとして、滑膜細胞が異常増殖して肉芽組織 (パンヌス)を形 成し、関節の軟骨 ·骨を破壊することが知られている。また、変形性関節症 (OA)でも 二次性の滑膜炎が見られる。 OAにおいては、 RAで見られるような滑膜細胞の著し い増殖変化はないものの、滑膜炎は膝 OAの特徴である関節水症や疼痛、熱感とい つた炎症症状の原因となる (宫坂信之ら編集、「骨 ·関節疾患」 2003年、朝倉書店)。 従って、炎症性サイト力インである TNF— aで亢進した滑膜細胞の増殖を阻害する 化合物は、 RAおよび OAの病態進行を抑制し、その治療薬となる。
[0221] 被験物質として実施例 2の HA— MTX結合体の無菌水溶液 (表 2)を使用した。 HF LS (CA40405, Lot No. :1413, 1493)は CELL APPLICATIONS INS.よ
り購入して使用した。
[0222] HFLSは 96穴プレート(Falcon)に 5000cellsZwellで播種して 5%FBS、 lx
Antibiotic- Antimycotic (GIBCO) iscove s modified Dulbecco s medium (IMD M)培地にて 3時間培養した。細胞付着後、 TNF- α (最終濃度 lOngZmL)、各濃 度の HA— MTX結合体を添カ卩して 5日間培養した。培養終了 2日前に、 37kBqZwe 11の [3H]—デォキシゥリジン(MORAVEK)を加え、細胞内への [ ] デォキシゥリ ジン取り込み量 (放射活性)をシンチレーシヨンカウンターで測定した。細胞の回収は 0 . 05%トリプシン 0. 2%EDTAで細胞を剥がして行った。
[0223] 各実験で測定した各被験物質の放射活性は、被験物質を添加せず培養した群の 放射活性を controlとして、相対値 (% of control)を算出した。 HA— MTX結合体の MT X濃度は、ヒアルロン酸 lmgZmLあたりフリーのカルボキシル基が 2. 49x10— 3mol ZL(lgZ40lZL:401は N—ァセチルダルコサミン +グルクロン酸の分子量)である こと力ゝら、この値に MTXの結合率を乗して算出した。(MTX結合率 1%の HA— MT X結合体 lmgZmL場合、 MTX濃度は 2. 49xlO—5molZLとした。)得られた値を使 用して 4 parameter logistic法(解析ソフト GraphPad Prism 3.02)により細胞増殖阻害 活性 (IC 値)を算出した。
50
[0224] HFLSにおける HA— MTX結合体の IC 値を表 2に示す。
50
[0225] [表 2-1]
表 2 TNF- 激したヒト滑膜細胞の増殖抑制作用
2-2]
実施例 2— 20 -Phe-Gl -NH-CaH, - WH- 1.6 150万 1.8E-05 実施例 2— 2 -Phe-Gl -NH-CgH!
?0
2 NH- 2.3 U9万 8.3 -Q7 実施例 2— 2 2 a -P e-Gl -NH-C
4H
sO-NH- 2.2 140万 3.0E-06 実施例 2— 2 3 a -Phe-Pro-NH-C
1 oH
2 O0
3-MH- 1.6 152万
実施例 2— 24 ot -P e-^AIa-NH-C,。H2 O03- NH - 1.5 152万 3.5E-06 実施例 2— 25 a -Phe-/3Ala-NH-C2H4-NH- 2.3 万 2.9E-07 実施例 2— 2 6 a -Phe-NH-C1 oH2 O03-NH- 1.7 Π9万 1.7E-06 実施例 2— 2 7 a -1 l 。e NH- 0H2。03- MH- 1.7 162万 3. IE- 06 干
実施例 2 - 28 a -1 le-NH-C2Hd-NH- 2.1 202万 1.2E-05 実施例 2 - 2 9 a 1.5 万 8. E-06 実施例 2 - 30 ct -Glu-NH-C2H4-NH- 2.1 206万 5.4E-05 実施例 2 - 3 1 a -Tyr-NH-C!。H2。03- NH - 1.7 万 7.0E-D6 実施例 2 - 32 a 1.9 139万 4.7E 06 実施例 2— 33 a -Ser-NH-C1。H2。03- NH- 1.7 165万 3.6E-05 実施例 2— 34 a -Leu-NH-CI QH2003-NH- 1-6 147万 3.6E-Q6 実施例 2 - 35 a -Vai-NH-Cl oH2 )03-NH- 1.7 156万 1.1E-05 実施例 2— 36 a -His-NH-Cl oH2003-NH- 1.2 162万 1.7E-05 実施例 2 39 了 -Phe-Phe-NH-C! 0H2O03-NH- 1.5 18B万 3.2E m m-06 実施例 2— 42 r - Phe- Gly- NH- C, 0H2O03 NH— 1.5 172万
実施例 2— 47 /y - Asn-Phe-Phe- NH-C,。H2。03- NH- 1,2 178万 L IE-06 芙施例 2 S a/r -G 1 y-Phe-Leu-G 1 y-NH-C 1 0H2003-NH- .3 135万 3.3E-06 実施例 2— 49 a - Phe- Phe- NH-C,。H2O03- NH- 1.1 33万 1.3E-05
MT) [単独 - - - 5.5E-08
[0227] 表 2の結果より、検討した HA— MTX結合体は 、ずれも TNF— a刺激による HFLS の細胞増殖亢進を抑制する作用を有することが確認された。
[0228] [実験例 3]
mBSA誘導単関節炎モデルに対する膝関節腫脹抑制効果
本発明の HA— MTX結合体の in vivoでの滑膜炎抑制作用を、ラット methylated bovine serum albumin (mBSA)誘導単関節炎モデルの膝関節腫脹の抑制効果にて
評価した。本実験例で用いられた mBSA誘導関節炎モデルは、抗原誘発関節炎モ デルとして汎用されるものであり、滑膜炎を誘発することが知られている(Sven E. Andersson, et al, The Journal of Rheumatology(1998) 25: 9, 1772- 7)ことから、本モ デルで認められる in vivoにおける膝関節腫張の抑制効果は、滑膜炎症抑制作用 であると考えることができる。滑膜炎を in vivoで抑制する本発明化合物は、滑膜炎 を伴う関節疾患 (RAや OAなど)の治療薬として有用である。
[0229] 動物は LEWZCrj系ラット(日本チャールズ 'リバ一、 6週齢、雄)を使用した。関節 炎を誘導する 21日および 14日前に、 2mgZmLの mBSA(Calbiochem)水溶液と 等量の Freund' s complete adjuvant (Difco)で作製した乳濁液 0. 5mLをラットのわき 腹に皮下投与した。関節炎は 2mgZmLの mBSA水溶液 50 Lを右膝関節内投与 して誘導した。左膝関節は無処置で各個体のコントロールとした。被験物質 (無菌水 溶液)および対照薬であるヒアルロン酸は関節炎誘導 7日および 1日前と 7日後に、 5 0 Lを右膝関節内投与した。
[0230] 膝関節腫脹の測定は両膝関節の幅をノギスで測定して、左右差 (右膝直径 左膝 直径)を膝関節腫脹とした。関節炎誘導直前より 2週間後まで週 2回の頻度で膝関節 幅を測定して、その経時的推移から AUC (Area Under the Curveの略。曲線下面積 ともいう。ここでは、関節腫張の経時的曲線下の面積を示す。)を算出した。測定時ご とに AUCの平均値および標準偏差を算出し、被検物質投与群と HA投与群間で対 応のない t検定を行い、危険率 5%未満の場合に有意差ありと判断した。統計解析は SAS version 6.12 (SASインスティチュートジャパン)を使用した。また、各被験物質の AUCは HA投与群を controlとして、各被験物質の相対値 (% of control)を算出した。
[0231] 本発明の各 HA— MTX結合体の効果を上記の方法で検討した結果を表 3に示す。
[0232] [表 3-1]
表; niBSA锈導単関節炎モデルの関節腫脹に対する HA ΜΠ¾合体の抑制作用
[0233] [表 3 - 2]
[0234] 表 3に示される結果より、今回検討した ΗΑ— ΜΤΧ結合体は 、ずれも、 ΗΑ投与群
に比べ、関節炎モデルの膝関節腫脹を有意に抑制することが明らかとなった。また、 HAに結合する MTXの結合率の影響に注目すると、 MTXの結合率が 0. 5から 4. 4 % (実施例 1一 7)で、関節炎モデルの膝関節腫脹を HA投与群に比べて有意に抑 制することが示唆された。
[0235] [実験例 4]
実験例 3の方法に従い、本発明の HA— MTX結合体の有用性を検証する目的で、 1)実施例 2 - 2で調製した HA - MTX結合体 (無菌水溶液)の投与群、 2)その HA - MTX結合体が含有する MTXと同量の MTXを含む溶液の投与群、および 3)その 結合体が含有するのと同量の MTXおよびヒアルロン酸(HA)の混合物(HA+MT X)の投与群の間で関節腫脹抑制作用を比較した。本試験の膝関節腫脹の経時的 推移を図 2に、及びその AUCを図 3に示す。図 2および図 3に示される結果より、 MT X単体および MTXと HAの混合物に比べ、 HA— MTX結合体は、関節炎モデルの 関節腫脹に対する著しく強い抑制作用を有することが確認された。従って、 MTXと H Aとの結合は、 MTXの関節腫脹抑制作用を著しく向上させることが明らかとなった。
[0236] 以上のことより、本発明の HA— MTX結合体は、 HAには認められない in vitroで の TNF— α刺激によるヒト滑膜細胞の増殖抑制作用、 in vivoでの関節炎を発症す るモデルの滑膜炎を軽減する作用を有することが明らかとなった。また、関節炎モデ ルにお ヽては、 MTX単独および HAと MTXの混合物では十分な滑膜炎の軽減作 用が認められないのに対し、 HA— MTX結合体は強力な滑膜炎の軽減作用を発揮 することが明ら力となった。
[0237] [実験例 5]
コラーゲン関節炎モデルに対する影響
HA— MTX結合体の in vivoにおける滑膜炎抑制作用を、関節リウマチ (RA)のモ デルとして汎用されるラットコラーゲン関節炎モデル (金ら、「関節外科」(1998)、 Vo 1. 17、 No. 2, 111— 21)にて評価した。本モデルで炎症を抑制する本発明化合物 は、 RAに代表される自己抗原誘発免疫疾患の治療に有用である。
[0238] 動物は DAZSlcラット(日本エスエルシー (株)、 11週齢、メス)を使用した。ゥシ Π 型コラーゲン (コラーゲン技術研修会)を 0. OlmolZL酢酸水溶液に 1. 5mg/mL
となるように溶解して、これに等量の Freund's incomplete adjuvant (Difco)をカ卩えて 乳濁液を作製した。この乳濁液をラットの背部皮内 4力所に 1力所当たり約 0. lml^C 合計 0. 4mL投与し、関節炎を誘発した。被験物質 (無菌水溶液)および対照薬であ るヒアルロン酸 (HA)と生理食塩水(Saline)は、感作当日より、 5日に 1回の割合で、 50 Lを右膝関節内にのみ投与を行った。左膝関節は無処置とした。また、病態モ デルの対照として、関節炎を誘導しない動物 (Normal)の右膝関節内に生理食塩水 を投与した。
[0239] 膝関節腫脹の変化は両膝の関節幅をノギスで測定して正常群の関節幅と比較する ことで観察した。関節炎誘導直前より 23日後まで、週 2回程度の割合で観察した。膝 関節幅の測定値については、測定時ごとに平均値および標準誤差を算出し、被験 物質群と HA投与群間で対応のな ヽ t検定を行 ヽ、危険率 5%未満の場合に有意差 ありと判断した。統計解析は SAS version 8.02 (SASインスティチュートジャパン)を使 用した。
[0240] 本発明の HA— MTX結合体の効果を上記の方法で検討した結果を図 4に示す。
[0241] 図 4に示される結果より、本発明の HA— MTX結合体は HA投与群に比べ、コラー ゲン関節炎の誘導により腫脹した関節幅を有意に抑制し、その関節幅の経時的推移 は、正常群とほぼ同等レベルであった。また、この効果は、 HA— MTX結合体を投与 した部位 (右膝)においてのみ観察され、非投与部位 (左膝)においては認められな かった。このように、本化合物が、投与部位に限局して、作用を発現できることが明ら カゝとなった。
[0242] [実験例 6]
コラゲナーゼ誘導関節炎 (OA)モデルに対する関節腫脹抑制効果
HA— MTX結合体の in vivoにおける滑膜炎抑制作用を、コラゲナーゼ誘導 OA モデルラットにて評価した。コラゲナーゼ誘導 OAモデルは、関節内にコラゲナーゼ を注入することにより、軟骨組織のコラーゲンを直接消化して、関節内で炎症を誘発 するモデルである。このモデルは関節軟骨変性や滑膜炎などのヒト OA病態と類似し た病理組織学的変化を示し、 OA治療薬の評価に有用である (Takanori K, et al, Osteoarthritis and Cartilage (1998)6, 177-86)。したがって、本モデルの炎症を抑制
し、かつ軟骨変性を抑制する本発明化合物は OA治療薬として有用である。
[0243] 動物は SDZCrj系ラット(日本チャールズ 'リバ一、 6週齢、雄)を使用した。 1. 5% Collagenase (SIGMA)溶液 50 μ Lを右膝関節腔内に投与して関節炎を誘導した。 左膝関節は、各個体のコントロールとするために無処置にした。被験物質は関節炎 誘導の 7および 1日前より、週 1回の割合で 50 Lを右膝関節内に投与した。
[0244] 膝関節腫脹の測定は、両膝関節の幅をノギスで測定して、その左右差 (右膝直径 左膝直径)を求めて膝関節腫脹とした。関節炎誘導直前より 20日後まで、週 2回程 度の頻度で膝関節幅を測定して、その経時的推移を示すグラフの AUCを算出した。 測定時ごとに AUCの平均値および標準誤差を算出し、被検物質投与群と HA投与 群間で対応のない t検定を行い、危険率 5%未満の場合に有意差ありと判断した。
[0245] 本発明の HA— MTX結合体の効果を上記の方法で検討した結果を図 5と表 4に示 す。図 5に HA— MTX結合体の典型的な関節腫脹の経時変化を示し、表 4に検討し た被験物質の結果を示した。
[0246] [表 4]
これらの結果より、今回検討した HA— MTX結合体はいずれも HA投与群に比べ、 コラゲナーゼ誘導関節炎モデルの関節腫脹を有意に抑制することが明らかとなった
[実験例 7]
コラゲナーゼ誘導関節炎 (OA)モデルに対する関節軟骨破壊抑制効果
実験例 6の冒頭に記載したように、コラゲナーゼ誘導 OAモデルは OA治療薬の評 価に有用であることが知られており、本モデルの炎症を抑制し、かつ軟骨変性を抑制 する化合物は OA治療薬として有用である。
[0249] 動物は SDZCrj系ラット(日本チャールズ 'リバ一、 6週齢、雄)を使用した。 1. 5% Collagenase (SIGMA)溶液 50 μ Lを右膝関節腔内に投与して関節炎を誘導した。 左膝関節は、各個体のコントロールとするため無処置にした。被験物質と対照の生理 食塩水は、関節炎誘導の 7および 1日前より、週 1回の割合で 50 Lを右膝へ関節 内投与した。
[0250] 膝関節軟骨の破壊の程度を評価するために、関節炎誘導後 28日目に右膝関節を 採取して、下腿骨内顆部の関節軟骨の変性像を走査型電子顕微鏡 (SEM)にて撮 影した。撮影後、盲検化を行い、各個体の SEM像力も関節軟骨変性の程度に順位 付けを行った。データを固定した後、盲検化を開錠して、各群の順位平均を算出した 。生理食塩水投与群と被験物質投与群との間で、 Wilcoxon検定を行い、危険率 5 %未満を有意とした。統計解析は SAS version 8.02 (SASインスティチュートジャパン )を使用した。
[0251] 本発明の HA— MTX結合体の効果を上記の方法で検討した結果を図 6に示す。
[0252] 図 6に示される結果より、本発明の HA— MTX結合体は、生理食塩水投与群に比 ベ、コラゲナーゼ誘導 OAモデルの軟骨変性を有意に抑制した。この結果より、 HA- MTX結合体が関節炎モデルの関節腫脹のみならず、関節軟骨の破壊をも抑制でき ることが明ら力となった。したがって、本発明の HA— MTX結合体は、関節軟骨変性 あるいは関節軟骨欠損を伴う関節疾患の治療に有用であり得る。
産業上の利用可能性
[0253] 本発明の HA— MTX結合体により、関節注入剤としての HAの側面を持ちながら、 MTXの滑膜炎抑制作用を投与関節内でのみ安全に発現させることができる、従来 にな!ヽ効果を有する、優れた関節疾患治療薬が提供される。